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うさぎ記念日

先日の事、札幌・宮の森フレンチ『ラ・サンテ』高橋毅シェフよりメールを頂いた。新潟の鴨猟師の網に偶然にも野うさぎがかかり、手に入ったという知らせだった。もう何年も前に、リエーブル(野うさぎ)を食べたことがないので、是非機会があったらお願いしますとお話したのを、しっかり覚えていてくださったのだ。

さらにメールには、この野うさぎは「ロワイヤル」というクラシック料理になる予定で、仕込みに4日間かかること、従って食べ頃はいつからいつまでという詳細な案内が記されていた。もちろん、迷うことはない。万全に体調を整え、食べ頃に野うさぎのもとへと出向いた。
       「帯広産 和田ゴボウのスープ トリュフ風味」 「蝦夷豚の3年熟成の生ハムのサラダ


コースはシェフお任せ。アミューズには「帯広産 和田ゴボウのスープ トリュフ風味」がカプチーノ仕立てで運ばれてきた。目の前にサーブされた途端に黒トリュフの神秘な香りが脳を刺激する。しかしスチームミルクに包まれた和田ゴボウのスープを一匙救い上げると、この芳香もトリュフに負けていない。贅沢な香りの二重奏である。

続いては「蝦夷豚の3年熟成の生ハムのサラダ」。この生ハムには驚いてしまった。香りも舌触りもすっかりチーズのように変化していて、以前一度だけ頂いた事のある「クラテッロ・ディ・ジベッロ」の記憶が蘇る。かなりの熟成度だ。国産の生ハムもチーズ同様、目覚しく進化しているんだなぁ。
       「パースニップとカリフラワーのムース オマール海老コンソメジュレと浜中産生ウニ」 「帆立貝、ヤリイカ、サロマ産牡蠣のムニエル 冬野菜添え」
見た目から「中華風ですね。」とつぶやいてしまった「パースニップとカリフラワーのムース オマール海老コンソメジュレと浜中産生ウニ」は、実際に食べてみても薬膳のような深淵なお味。サービスの三浦さんの説明ではパースニップは朝鮮人参に味が似てると言うが、いかんせん朝鮮人参を食べた事がないのでこれについては不明。しかし栄養価が非常に高いのは確かなよう。海の栄養と土の栄養が素晴らしく調和の取れた、滋養に富む一皿になっている。

4品目は「帆立貝、ヤリイカ、サロマ産牡蠣のムニエル 冬野菜添え」。海のオールスターズである。主役は太っちょ帆立貝。ミディアムな火入れ加減で、舌に吸い付くような独特の食感になっている。そしてスイーツかと思うほどの甘み。エスカルゴバターが香ばしい。
       「新潟産網捕り 野ウサギとフォアグラのロワイヤル風」 「パンプディング」
さあいよいよ野うさぎ登場である。しかもただの野うさぎではない。「王家の野うさぎ」の御なりである。正式名称は「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル」 。内臓をトリュフなどと一緒に肉で巻いて煮込んだ料理だ。何故「王家」の冠つきなのかは諸説あるようなので、ご興味のある方はお調べください。

高橋シェフは古典レシピに自分なりのアレンジを加えたということで、「新潟産網捕り 野ウサギとフォアグラのロワイヤル風」と題した。モモ肉を赤ワインに数日、内臓はコニャックに数日、各々マリネした後、内臓を細かく刻み肉で巻いて、数日間、数回に分けて赤ワインの中で煮込んでいく。最終的にはスプーンで掬えるほどトロトロになるようだ。今回頂いたのはその一歩手前、まだ形を保っている状態。しかし、フォークを入れると、ホロリと解れてしまうほどやわらかい。

リエーブルはジビエの女王だが(だけに?)、臭さも最高級・・・のように言われるが、さすがにしとめ方から調理まで、丁重に扱われてきた女王とあって、全くそんな印象はなかった。もちろんジビエならではの野生的な香りはちゃんと感じられる。

一言で言うと「高貴な味」だ。それでいて難解ではなく、食べているうちに懐かしい味になっていく。飽きることも無く、食べ終わった後には、忘れられない味になっている。そして数日後にはまた食べたくなっている。表現力がなくて申し訳ないのだが、そんな魅惑の料理なのだ。これが「王」じゃなくて「女王」だというのが、何となくわかったような気がした。

高橋シェフオリジナルレシピの一つが、チョコレート使い。ハーブのようにスーッと口に広がる後味を感じたのだが、ちょっと個性的でスパイシーなチョコレートを隠し味に使っているそうだ。個人的にはこれがとてもやみつきになる。

別にローストして添えられた背肉も、ムチムチと弾力があって野うさぎの魅力をストレートに伝えてくれた。ちなみに女王のお供をしたのは、江別・豊幌の伊藤聖子さんセロリラブピュレ。パチパチパチ!

最後は「栗のパンプディング」で本日のスペシャルコースは幕を閉じた。

長年の夢が叶い、感無量。この料理はおいそれと食すべきものではない。やはり数年越しでご縁がまわってきて初めて食べるものだ。

このご縁に感謝して、これが最初で、もしかしたら最後になるかもしれないけれど、この日を「うさぎ記念日」としよう。

2013.01.25 | | Comments(2) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

女王様の味わい♪

うさぎ記念日という可愛いタイトルに興味をそそられ、拝読しているうちに、なぜだか胸がドキドキしてしまいました…!

ジビエの女王の名にふさわしい「高貴な」味、さりとて難解ではなく、どこか懐かしさもあり、また味わいたくなるような…。
うーん、本当に、なんて魅惑的なのでしょう!
舌の上に広がる未知の味わいを確かめたい、けれども想像するしかできないもどかしさに身悶え(笑)するうちに、心拍数が上昇してしまったのかもしれません…♪
(*^_^*)

リエーブル以外のお料理も素敵ですね…!
「蝦夷豚の3年熟成の生ハム」についてのご感想が、とりわけ印象に残りました。
国産生ハムの「これから」も楽しみですね…!

2013-02-10 日 00:43:03 | URL | さざぴ #d819E29w [ 編集]

さざぴさま

可愛いタイトルの割に、生々しい内容ですみません。

ドキドキしましたか!?食べてる本人もドキドキしましたよ。

庶民が女王を食べていいのか~という違和感もありますしね!

結果的に、うさぎはあの愛くるしい見た目同様、優しいタッチの美味しさでした。

2013-02-11 月 14:57:32 | URL | つちばく #- [ 編集]

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札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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