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”単純なこと”~千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』

「地元の酪農家の息子が、実家の経産牛を使ったハンバーグ屋さんをやってるよ。」

千歳のドン=中村由美子さんの言葉がずっと耳にこびりついていた。

そして11月27日(日)やっと目的を果たすことができた。もちろんステディ=由美子さんと一緒だ。

ハンバーグレストラン『RHUBARRB FARM ルバーブファーム』と言う名のこのレストラン。
『ルバーブファーム』はオーナーの実家の牧場名だと言う。でも実家がどうしてこの名称なのかは、オーナー自身もわからないとのこと!?!
       千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』田村智オーナー 千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』ハンバーグ1
今年5月にこの店をオープンさせたのが、若きオーナー=田村智氏。本州で就職したものの、サラリーマンが向かないとすぐ退職。実家に戻って手伝いをしつつ、長年の夢だったショップをオープンさせた。

この店のウリはもちろん、『ルバーブファーム』産牛肉100%のハンバーグ。そしてこの牛は経産牛=母牛、しかも乳牛である。

経産牛と言えば、8月の「北大マルシェ」で出合った清里町『澤田農場』の澤田篤史さんも「熟成牛」の名で地元での販売を試みている。つちも個人的に気になっている”存在”である。

ここはひとつ、できるだけシンプルに肉を味わいたいと、基本の「ハンバーグ」をオーダーした。


       千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』ハンバーグ2 千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』メンチカツ

牛肉100%と聞いて、ギュッと締まった肉塊のような野趣あふれるものを想像すると、その真逆である。
やわらかく、瑞々しさもあるが、それが脂肪分によるものではない。脂っ気はなく、あっさりとした味と食感は、どこかおからハンバーグに近い感覚だ。

経産牛を使っていると聞いて、当然のように仕上げに肥育していると思い込んでいたが、これも違った。

「実は肥育していないんです。肥育したのも使ってみたんですが、脂が多すぎて逆に使いにくかったんです。」

なるほど、使用目的が決まっているのだから無理に肥育する必要もない。確かにこれは、巷の”脂の多いジューシーハンバーグ”でもなければ、”混ぜ物の多いフワフワハンバーグ”でもない。素直に日本人の舌に合ったやさしい味だ。

もう1つオーダーした「メンチカツ」も同様。なぜかふんわりとした食感。味付けも控え目だ。

乳牛で経産牛・・・皆さんはどんなイメージをお持ちだろうか?

「乳臭い」
「硬い」
「美味しくない」

・・・とまあこんなものだろう(ちょっと酷すぎる?)。オーナーはどう評価しているのだろうか。人生で最初に実家の母牛を食べた時のことを聞いてみた。

「最初は覚えてないですね。小さい頃から普通に食べてましたよ。年末に1頭潰して、正月に家族で食べるのがほぼ恒例でしたね。」

一緒にいた中村さんも、昔は酪農家集団で毎年廃牛を出す農家を決めて、皆で分け合う習慣があったと教えてくれた。

『ルバーブファーム』のメニュー表には「千歳の味覚を千歳でいただく。そんな単純なことをハンバーグを通じて感じていただけたら最高にしあわせなことです。」というオーナーのメッセージが書かれている。

確かに、「そんな単純なこと」を今実行するのがむしろ困難な世の中だ。昨今特に叫ばれているグローバル化、自由競争化は、「三里四方のものを食せば病なし」ということわざとは逆を向いている。

そんな時勢に抵抗してかどうかはわからないが、穏やかな母牛のような目を持つこのオーナーは、自分が当たり前にしてきた食生活を、そのまま”単純に”私達にも提供してくれている。
       千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』ソフトクリーム 千歳ハンバーグレストラン『ルバーブファーム』ゴマソフトクリーム
ところで、もう1つこの店のオススメは「ソフトクリーム」。法規制のためであろうが実家の生乳ではなく、岩手・安比高原の知り合いの牧場のものを使っているそうだ。砂糖に特徴があるようで、独特のナッティーな香りとコクがある。新作の「ゴマソフトクリーム」も、とっても風味豊かで美味しい。

再び牛肉の話に戻って、先程の疑問点についてだ。「乳牛の母牛は乳臭くて、硬くて、不味いのか?」
ハンバーグ、メンチカツからは全くそんなマイナスイメージを感じられなかった。次回はステーキで検証してみたい!(オーナー、よろしく!)

いずれにしても、昔から地元で地元の人が食べていた”当たり前の”ものを、”単純に”食べられることが、『ルバーブファーム』の最大のウリである。

最近読んだ澤登春雄氏の「土に学ぶ」の1節。

「農産物というのは・・・大々的に一般市場に出荷して、全国的に販売するというものではない。その土地の自然条件にあった作物を作って、その土地周辺の人たちが食べるというのが、一番自然なんです。九州のニンジンを北海道で食べたら、味も変わるでしょう。」

「結局いきつく結論は提携と地域自給、これなんです。それも、できるだけ小さな輪で自給していくのがいい。輪の中で生産物が余ったり、不足したりすれば、今度は“輪”同士で融通し合えばいい。当然、組織的には“輪の連合”も考えなくちゃいけなくなるし、最終的には“輪の総連合”だってあり得る。しかし、そのイメージは、日本全体の自給体制が整ったことを意味しているから、今はまず、地域自給ということをしっかり考えて、定着させなくちゃいけないんです。」

澤登氏は、十勝ワインの創始のきっかけとなった池田町自生の「アムレンシス」を発見した人物である。ブドウ作りの基本は”その土地に合ったものを作り、その土地で味わう”ことを旨としていた。

自由市場経済、グローバル化の流れの中で、私達の選択肢は増えた分、自己の責任のもとで複雑な情報を判断し、重い決断を下さなければならない。”単純な”食を守る自由も責任も、その両方が私達にある。


『ルバーブファーム』
千歳市北陽1丁目4-13
TEL 0123-22-1191

営業時間 11:00~21:00(ラストオーダー20:30)
定休日 木曜日

2011.12.03 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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