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進化する『ラ・サンテ』の「野菜を楽しむコース」

1年目(1回目2回目)、2年目3年目、多分今年が4年目の、この時期密かなお楽しみ。札幌・宮の森フレンチ『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」は、知る人ぞ知るこの店の名物だ。

高橋毅シェフの料理の技もさることながら、コースで使われる江別野菜との対面を、毎年楽しみに出かけるのである。
       『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 特別メニュー 『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「グリーンゼブラといんげんのサラダ」
テーブルにはシェフが当日店でしたためたというメニューカードが、「お待ちしてました!」とばかり置かれていた。直前までメニュー構成を練ってくださったそうだ。申し訳ないやら、ありがたいやら。それにしても達筆だこと!


そんなもてなしを食前に味わったところで、最初の皿がすっと差し出される。「グリーンゼブラといんげんのサラダ」。潔く緑だけの1枚だ。実はこのグリーンゼブラを待っていた。江別『伊藤農園』・伊藤聖子さんが前年に引き続き挑戦している青トマト。美味しさのピークを見極め、タイミング良く収穫するのが難しいらしい。

色は青いがこれが完熟。青臭さも尖った酸味もなく、他のトマトにはない清々しさがある。これをシェフは同じく聖子さんのサヤインゲンと合わせ、パルメジャーノチーズでシンプルに和えた。ナッティーなコクとトマトの爽やかさがバランスよく呼応している。晴れやかな序幕だ。
       『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「ラタトゥィユ」 『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「みやこ南瓜のスープ」
期待は高まるばかり。2番手に選ばれたのはリクエストの、『ラ・サンテ』夏の定番(勝手ながら!)「ラタトゥィユ」。毎回メニューの流れを考え、野菜のカットの大きさ、煮込み具合、温度などを変えて出されるのだが、今回は小さ目にカットされ、一体化する直前まで煮込んだもの。そしてしっかり冷えている。

味はまろやかでコクがあるのだが、ひんやりとしていてどこまでも爽やかだ。「野菜のコンポート」のような新感覚の「ラタトゥィユ」に、連れ共々咆哮やまず・・・

早くも紅潮した我々の前に静々と3枚目のスープ皿が差し出された。「みやこ南瓜のスープ」。名前も見た目もおとなしい。しかし控えめな表面を崩すと、驚きの仕掛けが現れた! 「真ん中にあるのはレーズンとプラムのピュレです。」とホール担当のミッチーが一言添える。この一滴がみやこ南瓜と混ざり合うと、途端にエキゾチックに変身するから不思議。まるでお菓子のようなスープという印象だ。
       『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「3色茄子と羊のベーコンのオーヴン焼き」 『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「2色ピメントのロースト」
調子よく4枚目が登場。「3色茄子と羊のベーコンのオーヴン焼き」。聖子さんの白茄子と緑茄子は毎年このコースのレギュラー。だが同じ皿で共演するのは初めてでは?こうして3色食べ比べると個性が際立つ。味に深みがあるのは緑。もっちりとした独特の食感は白。どちらもこの世になくてはならない。塩加減をギリギリまで抑え、羊のベーコンの香りと脂の甘みがいい演出をしている。鼻孔に深い余韻が残る一品。ああ、忘れ難し・・・

この辺りですでに満喫した感が漂ったが、「まだまだこれからですよ~」というみゆきマダムの掛け声に再び気を引き締める。

5枚目の皿は、これぞこのコースの看板役者=ピメント。しかし今年は1人じゃない。イタリアンカラーの「2色ピメントのロースト」。赤は江別『鶴見農園』、緑は伊藤聖子さんの江別組ダブル主演。

食べ比べというのは本当に面白い。完熟の赤は苦味もえぐみも抜けてピュアなフルーツの味。対して緑は複雑な野菜のダシを感じる。うん、どちらもこの世に必要だ。
       『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「色々な地野菜のソテー」 『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「足寄石田めん羊牧場の羊のクスクス」
2色のピメントとほぼ同時に運ばれたのは、和菓子のような色彩の「色々な地野菜のソテー」。こちらにも聖子さんのインカのめざめとシャドークィーンがお目見えした。『ラ・サンテ』ではジャガイモをただの付け合せに使わない。ここではゴールドとサファイアの輝く玉にナイフを入れて、一口、また一口と季節の味覚を楽しむのだ。

そしていよいよ7皿目。特別リクエストの「足寄石田めん羊牧場の羊のクスクス」が登場!昨年に味をしめてまたお願いしてしまった。このクスクス、1度食べたらクセになる。夏になると自然に体が欲するのだ。

ここまで来て気が付いた。『ラ・サンテ』にて歴代2位くらいにお腹が張っている。この野菜のコース、どうも毎年質、量ともに進化しているようだ。
       『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「焼き茄子のアイスクリーム」 『ラ・サンテ』「野菜を楽しむコース」2011 「プラムのタルトとヨーグルトのシャーベット」
しかし限界に達していたお腹も、口直しの「焼き茄子のアイスクリーム」でリセットされたのか、しっかりデザートの「プラムのタルトとヨーグルトのシャーベット」まで平らげ、無事完走。物凄い達成感!

今年は全くメニュー構成も変わって驚かされたと同時に、看板野菜たちの違った顔も引き出されていたように感じた。「お菓子のような野菜の楽しみ方」・・・和菓子のような色彩や食感、洋菓子の香りや素材感など。色々に想像しながらの本当に楽しいコースだった。

それとあらためてシェフの素材と向き合う姿勢に感服。赤は赤、緑は緑、白は白なりに、まるで子育てのように1個1個の個性を引き出してあげるのは考えるほど簡単じゃない。やはり愛情がなければ。

野菜も羊も、時間と手間をかけて農家が育ててきた。だから同じくらい料理も手間をかけるのが当たり前。そんな声が聞こえてきそうだ。

いつもより永く感じたこの夜。その後の余韻はもっと永かった。

2011.09.18 | | Comments(4) | Trackback(0) | 江別

コメント

情熱!

つちさんの情感あふれる文章、色あざやかな写真から声なき声があふれだして、こちらの胸にまで響いてくるようでした。
シェフの繰り出す料理のひと皿ひと皿に、どれほど心を揺さぶられたか。
どんなに忘れがたい一夜となったか。
永く永く、感動の余韻がたゆとうて消えぬほどに…。

素材と向きあうシェフの姿勢、愛情。
やはりそれこそが「芯」ですよね。
「芯」のない小手先の技術だけで、人の心を揺さぶることは決してできない。

そうして…シェフをうならせる良質な素材を手がけられた、生産者の皆さまの「芯」もまた…。

シラけた気持ちで関わった仕事が、人を感動させることなどありえない。
当たり前じゃん、と笑われそうですが、つくづく考えさせられました。

やはり情熱、パッションがなくてはね!

2011-09-19 月 00:00:14 | URL | さざぴ #d819E29w [ 編集]

ごっくん!

つちばくさんの文章はいつも生唾ものですわー。
こんな時間に、おなかが空いてきた!笑

2011-09-20 火 01:24:45 | URL | ありさ #- [ 編集]

さざぴさま

う~~ん、「芯」か!

さすが、さざぴさん、ビシッと言い当てますね!!! ブラボォ~♪

『ラ・サンテ』さんの料理は、どんな時でもブレないと思っていましたが、
「芯」あってのこと。その本質にあらためて気づかされました。

いや、簡単じゃないですよね。見えないものだし。

これからもその「芯」の部分を紹介できたらと思います。

応援よろしくお願いしま~す!

> つちさんの情感あふれる文章、色あざやかな写真から声なき声があふれだして、こちらの胸にまで響いてくるようでした。
> シェフの繰り出す料理のひと皿ひと皿に、どれほど心を揺さぶられたか。
> どんなに忘れがたい一夜となったか。
> 永く永く、感動の余韻がたゆとうて消えぬほどに…。
>
> 素材と向きあうシェフの姿勢、愛情。
> やはりそれこそが「芯」ですよね。
> 「芯」のない小手先の技術だけで、人の心を揺さぶることは決してできない。
>
> そうして…シェフをうならせる良質な素材を手がけられた、生産者の皆さまの「芯」もまた…。
>
> シラけた気持ちで関わった仕事が、人を感動させることなどありえない。
> 当たり前じゃん、と笑われそうですが、つくづく考えさせられました。
>
> やはり情熱、パッションがなくてはね!

2011-09-26 月 10:51:45 | URL | つちばく #- [ 編集]

ありささま

お腹空きましたか!!??

やったぁ~、狙いどおりです!

できればブログで食べた気分になれば、もっといいんですが!

コメントありがとうございました!

2011-09-26 月 10:53:29 | URL | つちばく #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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