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小樽古建築ツアー 『和光荘』

まったくグルメとも江別とも関係ないが、先週土曜の7月24日、「小樽古建築ツアー」に参加した。

”参加”と言っても、当別の辻野建設工業社長=辻野浩氏と、江別在住ステンドグラス作家=石戸谷準氏との3人の発案(思いつき?)、自主企画したもの。

しかし辻野社長の恩師でもあり、北海道建築史研究の第一人者=北海道大学大学院工学研究院の角幸博教授の解説付きというところがスゴイ!

それだけに見学に訪れたのも、「北のウォール街」と言われた銀行群のエリアや倉庫群の運河エリアではなく、一般住宅。
小樽『和光荘』外観 小樽『和光荘』和室


「どこが一般住宅なんだ!」と思われるかも知れない。確かに”一般”は妥当ではない。

最初に訪れたのは『和光荘』。戦後に皇族などの宿泊所に使われたこともあるが、酒造会社「北の誉」の二代目=野口喜一郎氏の邸宅として建てられた。

緑豊かな丘に浮かび上がる姿は、ヨーロッパのマナーハウスのようにも見える。
しかし中に入ると意外にも和室空間が多くあり、御簾の間から日本庭園を臨むこともできる。

(ちらり、右端に見えるのが角教授!)
       小樽『和光荘』斜め渡り廊下 小樽『和光荘』複雑な屋根
内部は隙間なく意匠を施し尽くした感がある。

写真の渡り廊下は、洋館とバックにある仏殿(なんと仏殿がある!)を結んでいるのだが、高低差がある上、斜め方向に振れていて、窓枠も障子も斜めに作られているというトリッキーな幾何学空間。

これらの施工には先代の出身地である金沢から宮大工を呼び寄せたという。

何度か増築して今の複雑な構造になったようだが、屋根も瓦ありトタンあり、山あり谷間あり。それでも違和感を感じないのは設計者のセンスと時の経過によるものだろうか。
       小樽『和光荘』サンルームの噴水 小樽『和光荘』浴室ステンドグラス
さらに奥に進むと驚きの連続。サンルームには室内噴水が!洋間にはアール・デコ様式がふんだんに取り入れられている。

そしてステンドグラス作家の石戸谷氏を驚かしめたのが、浴室の窓ガラス。

もちろん氏はこのステンドグラスの存在自体を知らなかったし、角教授、ご案内くださった「NPO法人 旧小熊邸倶楽部理事長の東田秀美氏も、『和光荘』オーナーの野口禮二氏も作者についてはご存知なかった。

しかし石戸谷氏曰く、青森にある宮越邸の小川三知の作品に似ているとのこと。どうやら三知のデザインによるものらしい。これは大きな発見だった。
       小樽『和光荘』大食堂壁面ガラス 小樽『和光荘』外灯
この建築フルコースに途中で満福状態になりながらも最後の間へと進む。『和光荘』で最も大きな部屋「大食堂」。この部屋はアール・デコ調でありながら、細かい装飾は中近東のイメージが漂う。

再び建物の外に出ると、外灯が象の頭部を模している。こちらはアフリカのイメージか・・・

きっと世界中を旅して目にしたデザインなのだろうと思いきや、意外にも「祖父は一度も海外に行ったことはなかったんです。」と野口氏。むしろ行ったことがないからこそ、憧れの地のイメージをこの邸宅で具現化したのではないだろうか。

それにしてもここは住宅というより、まるでテーマパークのようだ。
もちろん人を招き入れる前提で作っているのだが、この細部に渡る意匠の凝らし方、本物へのこだわり、ムダとも言える遊びの空間からは、野口喜一郎氏の美への渇望というか、貪欲な追求心が窺える。この時代の大金持ちのお金の使い方は、今とは全く別次元なのである。

ところで『和光荘』の設計者は実は不明だそうだ。棟札が見つかっていないので特定できないとのことだが、角教授は様々な要素から佐立忠雄と推察している。

佐立忠雄は「旧日本郵船(株)小樽支店」を設計した佐立七次郎の子息。北海道出身者ではない親子だが、両者とも数少ない現存する作品(唯一、唯二くらい)が、この小樽に残っているというのは、なんとも感慨深い。

「小樽古建築ツアー」レポートつづく・・・

2010.07.28 | | Comments(4) | Trackback(0) | 未分類

コメント

うちのばぁちゃん、
ここの使用人だったらしいです。

2010-07-30 金 09:59:53 | URL | ありさ #- [ 編集]

ありさ様

エーッ!!

ホントですか? それはスゴイ!
何か貴重な情報があったら教えてください。

何とか残したい古建築です。

2010-07-30 金 21:38:56 | URL | つち #- [ 編集]

残念ながら、祖母はもう亡くなったんです。。。

生前に何枚か写真を見せてもらって
すごくキチンとした写真だったから
祖母の歳ですごいなぁ、と思い聞いてみたら
いいところで働いていたんだよ、と。

高校のすぐ裏手だったので
外観だけは見に行ったことがあります。

見学は定期的にしているのかな?
是非行ってみたいです。!
P.S.
Uttinoさん、挑戦しましたが、
その日に限ってケータリングのため
お休みでしたTT

2010-07-30 金 23:26:39 | URL | ありさ #- [ 編集]

ありさ様

そうでしたか・・・

昔の写真、機会あったら拝見してみたいです。

和光荘は定期公開していないのですが、写真を携えて行ってオーナーに頼めば
見せてもらえるかも・・・

UTTINOさんは是非またトライしてみてください。
ブログアップ待ってマース。

2010-08-01 日 14:52:28 | URL | つち #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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