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今度は釧路へ~”釧路フレンチ”の体験

やっと旭川~富良野の「食彩塾」ツアー報告を1ヶ月遅れでUPし終えたばかりだが・・・
またしても遠征報告、今度は釧路~中標津~厚岸だ!

これまた遡って7月18日(土)、車を釧路へと走らせていた。今回の大目標は「厚岸カキ漁体験」
前年に予想もつかない事態が発生し果たせなかった夢を今度こそは・・・と意気揚々出掛けたのだ。

初日は釧路へ入り、その日の予定は、長旅の疲れを癒すおいしい料理を堪能するばかり。
それも長らく夢見ていた”アイヌ””フレンチ”の融合、”釧路フレンチ”を味わうというものだ。

以前「釧路ガレット」のPRのため、丸井今井で釧路全日空ホテルの楡金シェフと一緒に実演をしていた舟一馬シェフの店『レストラン イオマンテ』が本日の目的地だ。
       釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』店内2 釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』店内1


幣舞橋と運河を望む素晴らしいロケーションに広々とした店内。ライトダウンしたかなりムーディーな雰囲気に、旅の途中を言い訳にスニーカーで来たことを後悔した。

テーブルの上には本日のスペシャルメニューと食材へのこだわりをまとめたパンフレットが用意されており、期待感がさらに高まる。この店のコンセプト=”アイヌ”と”フレンチ”の融合とは一体どんなものなのだろう?
       釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』「達古武豚のリエット、水ダコと白糠酪恵舎のモッツァレラ、秋刀魚のシードルマリネ」 釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』音別産小麦”春よ恋”の自家製パン」
徹底して地元食材を使いこなすという意気込みは、最初に運ばれてきた前菜の一皿から思いっきり伝わってくる。

「達古武豚のリエット、水ダコと白糠酪恵舎のモッツァレラ、秋刀魚のシードルマリネ」

素晴らしい!シードル以外はほぼ釧路管内の食材ではないだろうか。その厳選された食材が1つ1つ丁寧に繊細に味付けされている。素材の味を傷つけないように。

「音別産小麦”春よ恋”の自家製パン」は、霧の多い釧路では育ちにくい小麦を、”無理を言って”知り合いの農家さんに栽培してもらい使っているそうだ。本当にシンプルなパンだが小麦の香りが際立っていた。
       釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』「白糠酪恵舎のチーズと知床ポーク 音別産そば粉の”釧路ガレット”」 釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』「釧路産カワハギのポアレ アイヌのアンチョビ”チタタップ”とフォンド・コンブ・ソース」
前菜は少量ずつの盛り合わせだが、1つ1つじっくり味わっていると結構な食べ応えだ。
そこへ次なる皿が運ばれてきた。

「白糠酪恵舎のチーズと知床ポーク 音別産そば粉の”釧路ガレット”」

これは恐らく通常のコースには入らないと思われるが、「釧路ガレット」の実演がきっかけだったこともあり、シェフがスペシャルに組み込んでくれたのだろう。

このガレットが素晴らしかった! 外側のパリッパリッ感と中側のモチモチ感の双方を味わえる生地、その風味は未だに忘れがたい。それに包まれた卵、野菜、ポーク、チーズの味、量ともにベストバランスで、これ以上はないのではと思われた。

「釧路ガレットは本当に力入れているので・・・」

後で舟シェフが語ってくれたが、十分納得できた。しかし、お腹いっぱ~い!
いやいやメインはこれからである。コースはお魚料理へと進み、いよいよアイヌのエッセンスが光り始める。

「釧路産カワハギのポアレ アイヌのアンチョビ”チタタップ”とフォンド・コンブ・ソース」

アイヌのアンチョビ=”チタタップ”、これである!いよいよ登場したアイヌの食材。
       釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』アイヌのアンチョビ「チタタップ」 釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』アイヌ文化に伝わる”シケレベ”
鮭のアラ(頭からエラから内臓から・・・)を塩漬けにしたものらしい。シェフがそのものずばりを持ってきてくれた。

「これでもかなりキレイなところを選んで持ってきました。」

何しろエラがそのまま入っているって言うのだから全体像はかなりの迫力だろう。舟シェフの聞くところではアイヌの人たちはこのチタタップをそのまま食べるというのだが、もちろんフレンチと融合したこの一皿では、慎ましく洗練された隠し味となっている。

柔らかくやさしい味わいの主役=カワハギはパリッと皮が焼かれ、誇らしげに身を反り返らせている。さらにカキ、アサリまで入って食の宝庫、釧路を象徴するかのような豪華な皿だ。ソースは「フォンド・コンブ」つまりコンブを煮詰めたもの。さり気なく潮の香りを感じさせる。先ほどのチタタップは特にアサリとの相性が抜群だった。

これまでにいくつの釧路食材を味わったことだろう。かなりの満足感をすでに得ていたのだが、さらに登場したのが山の幸のメイン料理。

「阿寒産エゾシカのマリア・カラス仕立 アイヌ文化に伝わる”シケレベ”とトリュフのソースで」

さっきからずっと気になっていたテーブルの上に飾られた木の実。これがこの一皿をイオマンテ流に仕上げるアイヌのエッセンスだ。
       釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』「阿寒産エゾシカのマリア・カラス仕立 アイヌ文化に伝わる”シケレベ”とトリュフのソースで」 釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』「白糠酪恵舎ロビオーラのアイスクリーム 丹頂いちごのケーキ」
”シケレベ”というこの実は和名をキハダ(黄膚)と言うそうだ。ブルーベリーのように見えるが実はミカン科。手で割ってみると香りは明らかに柑橘系で驚く。アイヌの人たちは薬、香辛料、お茶として利用しているそうだ。

味は・・・?と舟シェフにお聞きすると、「勇気があったらかじって見てください。」とのこと。ただし食事の後で・・・今食べるとその後は味がわからなくなる程刺激的な風味なのだそうだ。この一皿のソースに使われているのもたった1粒とか。

シケレベの実はかなり高い位置に生っていて、素人ではなかなか見つけられないそうだ。舟シェフもアイヌの人たちから譲ってもらっているそう。

そんな背景を聞きながら、この「エゾシカのマリア・カラス仕立」を頂いた。本来は子羊肉を使うという”マリア・カラス仕立”だが、エゾシカで完璧にイオマンテ風に仕上がっている。パイに包まれて絶妙に焼かれたエゾシカ肉はやわらかくジューシーでクセもない。シケレベのちょっとスパイシーでさわやかな香りが余韻に残る。

締めくくりに登場したデザートにも気を抜けない。

「白糠酪恵舎ロビオーラのアイスクリーム 丹頂いちごのケーキ」

今までもふんだんに使われてきた白糠酪恵舎のチーズがデザートにも!しかもアイスクリーム・・・と恐る恐る口にすると、意外にも軽く、ほんのりとチーズの風味を感じる程度。果肉のしっかりした丹頂いちごは甘いだけでなく酸味もしっかりしていて、キリッと引き締め役を担っている。
       釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』「キクイモのパウンドケーキ」 釧路フレンチ『レストラン イオマンテ』舟一馬オーナーシェフ
さらに最後にお茶請けとして運ばれてきたのが、今話題の「キクイモのパウンドケーキ」だ。このキクイモを釧路の特産にしようと地元で活動しているグループの1人が舟シェフなのだ。

「トピナンブール」というのがこのケーキの正式名称。そう、これは江別フレンチ『シェ・キノ』でも食した、そして千歳『中村牧場』で掘り起こしたあのキクイモのフランス名。そして今日、キクイモの新たな魅力を発見した。パウンドケーキの中のキクイモはしっとりと、またホクホクと、いい存在感を示している。キクイモのスイーツ・・・これはいける!

こちらはお土産用に店内でも販売されている他、釧路駅キヨスクでも手に入れることができるそうだ。
ちなみに原材料のキクイモは、シェフが農家さんに頼んで栽培してもらっているとのこと。どんな風に栽培しているのだろう。興味が尽きない。

全ての皿が出された後、舟シェフがテーブルに現れ、食材にまつわる話を惜しげなくしてくれた。これが今日のディナーの思い出をさらに印象深くする最高のデザートだった。

舟シェフはまだ20代にして、昨年故郷の釧路にこの店をオープンさせた。なぜ”アイヌ”と”フレンチ”の融合なのか・・・それはこの土地の食材をいかに大事に有用に食すか、その利用方法と保存法の知恵がアイヌの食文化にあること、それはフランスで各地方毎にその地ならではの食材利用がなされていることと共通しているからだという。

自ら足を使ってアイヌを訪ね、その知恵を引き出す行動力と、ただアイヌ食材をこれ見よがしに”使う”ということではなく、自分なりに解釈して”生かす”という創造性、そのプロセスが料理からも感じ取れる。

舟シェフは終始にこやかで自ら楽しそうで、肩の力の抜けた感じの方だった。すっごく丁寧に細やかに料理されているのに、それを派手に主張することはなく、リラックスして頂けるのは、シェフの謙虚な姿勢ゆえだと思う。

「また来たい!」

率直に思う印象深い”釧路フレンチ”だった。


Restaurant & Community 「Iomante」
 レストラン「イオマンテ」

釧路市末広町2-23(河畔駐車場向え)
Tel:0154-65-1802

12:00~14:00(ラストオーダー)
18:00~21:00(ラストオーダー)
定休日 月曜日

2009.08.05 | | Comments(2) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

うぉぉぉぉ!!!!

と、うっかり、叫んでしまうほど
釧路・・頑張ってる!!!
とっても帰るのが楽しみになりました!!
ありがとうございます☆

2009-08-08 土 17:17:23 | URL | KON #- [ 編集]

KONさま

お久しぶりです!
コメントありがとうございました。

舟シェフ、20代にして自分の方向性をしっかり形にしているというのが素晴らしいです!

KONさんには是非帰省の際味わっていただき、激励してもらいたいなー。

2009-08-09 日 18:02:09 | URL | つち #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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