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「食彩塾」報告~旭川『オサラッペ牧場』

またまた話は戻って、7月5日から2日間行われた「食彩塾」ツアー報告の続き。

初日の視察を終え、ツアー2日目。最初に向かったのは旭川・江丹別の『オサラッペ牧場』

ここは肉牛の日本短角種を年間放牧している牧場だ。

日本短角種は、黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種の4つの肉専用種和牛のうち、たった1~2%を占めると言われる希少な牛種だ。東北地方で古くから荷役などを担い飼われていた南部牛にアメリカから輸入されたショートホーン種を交配、品種改良して誕生した。

もちろん和牛のうち生産量の9割を占めるのは、江別の「えぞ但馬牛」もその1つ、黒毛和種だ。
なぜなら黒毛和種は”霜降り”と言われる脂肪のサシが入り、とろける柔らかさが特徴。この”霜降り”は日本人に刷り込まれた美意識とも、信仰とも言える。

対して日本短角種はサシが余り入らない赤身肉。黒毛和種とは全く異なる肉質なのだ。
       旭川『オサラッペ牧場』短角牛1 旭川『オサラッペ牧場』荒川信基さん


この少数派、日本短角種の牛を現在35頭飼育しているのが荒川信基さんだ。

「短角はともかく目がやさしいんですよ。この目を見て短角を飼おうと決心しました。」

そう言う荒川さんの目もやさしくなっている。牛の放牧地に荒川さんが入ると、牛たちが次々と挨拶にやってきて、あっと言う間に横1列に並んでいた。
      旭川『オサラッペ牧場』短角牛横1 旭川『オサラッペ牧場』短角牛・出荷前の牛
彼らは根室で生まれ、6ヶ月令の素牛でオサラッペ牧場へやってきて、30ヶ月令で500kg以上になるまでじっくり育てられる。夏も冬も放牧場と牛舎を自由に出入りできるようにしているが、吹雪の中で”雪だるま”になっても平気で外にいると言う。さすが南部牛の子孫は、北の大地に適している。

ちょうど間もなく出荷という牛がいた(写真右)。仕上がり具合は、尻が丸いこと、背中が平らで足に十分肉がついていることなどで確認するそうだ。確かにいい体つき!
       旭川『オサラッペ牧場』短角牛 山に登る牛たち 旭川『オサラッペ牧場』短角牛 木の葉を食べる牛
しばらくすると牛たちは我々一行に挨拶を済ませたと判断したのか、一斉に歩き出し崖の方へと向かう。するとどういうわけか、急な斜面をどんどん登って行くではないか!これはすごい光景だ。

荒川さんによると特に時間は決まっていないが、日課のように皆で山の奥へ入っていくそうだ。そして木の葉などを食べているとか。近づいて見ると牛は山を登りながら首を伸ばし、木の枝を引きずり降ろしてはおいしそうに食べている。ワ、ワイルド!

そもそも日本短角種は野草を何でも食べ、穀物飼料がなくても肥る体質とのことだが、荒川さんは補助的にビール粕やおからなど、非遺伝子組み換え、ポストハーベストフリーの穀物飼料を与えているそうだ。

その肉は、低脂肪、低カロリーで旨み成分のアミノ酸が多く、特徴的なのはカルニチンという人間が体内で脂肪を燃焼させるために必要な成分が非常に多いそうだ。この成分は同じ日本短角種でも放牧されたもので顕著に増えるらしい。

しかし流通市場での評価は・・・疑問を荒川さんにぶつけてみた。

「肉質等級は黒毛和種主体で1本しかありませんから、脂肪交雑で判断されちゃうんですよ。本来全く別の肉質なんですけどね。」

荒川さんはこの黒毛和種とは別物の日本短角種の肉の価値を、自ら精肉加工、直接販売という一貫生産販売方式で高めようとしている。

ふと前日に訪れた美瑛『Land Mann』ステファンさん「コールラビはコールラビの味、ニンジンはニンジンの味がすればいいと思ってる。」という言葉を思い出す。

”霜降り”信仰という束縛から離れて、「牛は牛の味がすればいい」と思えたら・・・日本短角種の肉をメニューに見つけた時はそんな気持ちで味わいたい。

2009.07.30 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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