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エコクラフトからペーパーコードの椅子づくりへ~『家具工房旅する木」クラフト教室

GW、桜の開花、初夏の陽気・・・北海道もすっかり季節は入れ替わった今日この頃。

考えてみればまだ1ヶ月ちょっと前のことだが、冬の終わり、江別でつちは紙ひもで編む「エコクラフト」にすっかりはまっていた。

その余韻を引きずって1ヶ月、 「ベッドづくり」「ペンキ塗り」でこのところ何かとお邪魔することの多い当別・旧東裏小学校で、ペーパーコード=紙ひもを使った椅子づくりに挑戦することになった。

旧東裏小学校に拠点を構える「家具工房旅する木」クラフト教室スケジュールにこの椅子を見つけたのだ。

よく聞けば、デンマークの伝説の家具デザイナー、ハンス・ウェグナーの代表作「Yチェア」の座面と同じ手法により編まれているとのこと。こんな本格的な椅子が本当に1日のクラフト教室で作れるのか!? しかもこの不器用さで・・・しかしもう紙ひもでいっぱいになっていた頭と心を抑えきれず申し込みを果たした。

ところが事はすんなり行かなかった。なんと人数が集まらず中止となってしまったのだ。しかし何度もレイアウトを思い描き、既に家の中に椅子が納まる場所を確保していたつちは諦めがつかず、拝み倒して何と1人で催行してもらうこととなった。(皆さんは真似しないでください。。。)
   『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-1『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-1.5『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-2


そんな紆余曲折を経て臨んだクラフト教室。「スツール3526」というのがこの椅子の正式名称だ。

機械加工は全て「家具工房旅する木」代表の須田修司さんがやってくれる。「な~んだ」と思うなかれ、まずつちが取り掛かったのはパーツの角という角にヤスリをかけ45度、幅2mmほどの”糸目”をつけること。また一方で丸という丸に細かいヤスリをかけ限りなく球にしていく。須田さん曰く家具の出来はほぼこれで決まると言うくらいこの仕上げ作業が重要で、大きな家具工場になると熟練のパートさんが一手に引き受けているそうだ。家具職人として修行に入った若者たちの第一の目標は、このパートさん達から、加工を褒められることだとか。

かくしてつちも時間をかけて念入りにヤスリを当てる。そうして仕上がったパーツを組み立てていくが、上下の幅をきっちり合わせ、あたかも継ぎ目がないかのように段差を丁寧に機械で削り・・・
   『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-3『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-4『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-5
足のガタツキをなくすため、わずかな長さの違いをカットする。この辺りの作業は大規模工場にはないきめ細やかさだ。そしていよいよ座面を編むクライマックス。

編み方は至ってシンプルでそう難しいものではない。しかし適度なテンションをかけながら隙間が空かないように編み上げていくには力とコツが要る。次第にペーパーコードの摩擦で手が熱くなってくる。ハードワークだが、ルーツとなるデンマーク伝統家具においては、これは農家の女性の仕事だそうだ。隣で販売用に同じ椅子を編む須田さんと、気がつくと互いに無言のままの作業。さほど時間の経過を感じなかったのに、気がつくと4時間余り編み続けていたことになる。

そして完成した座面。須田先生の方は途中ながらこの規律正しさ。シェーカー家具に魅せられてこの世界に飛び込んだという須田さんの精神が、この直線の連続交差に垣間見れる。
       『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-6 『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-7
対して右は芸術的とも自由奔放とも解釈されるつちばく作品。なんか”頭上生え際”とも見える。
いや~ぁ、並べると個性が出るな~。この時点で人様にプレゼントできる作品ではないと確信する。
       『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-8 『家具工房旅する木』クラフト教室-スツール3526-三方留
最後にこの東裏の、そして『家具工房旅する木』のテロワールを象徴する「亜麻仁油」を塗って仕上げ。10:00にスタートして一心不乱、17:00にやっとマイチェアを手に入れた。

スマートで質実なフォルム。そして”三方留”という日本伝統の高度な組木手法を際立たせる、ウォールナットとナラ材の継ぎ目。見れば見るほど美しい。しかし何と言ってもこの椅子に命を吹き込むのは、ハンドメイドの個性が臭い立つペーパーコードの座面だろう。そう考えると先生の一糸乱れぬ網目より、適度に暴れた自分のクセのある網目の方が価値があるように思えてくる。。。

「そこです!そういうクラフト教室を目指しているんです。」と須田さん。

この「スツール3526」はクラフト教室のメニューの中でも難易度最高とのこと。当然先生と同じ完成度のものは作れない。しかし売り物にはならなくても、これは紛れも無い”ホンモノ”である。その違いと意味をあらためて実感する充実のクラフト教室だった。

しかしこれだけではなかった!終了後、素晴らしいサービスが待ち受けていたのだ。
       『家具工房旅する木』クラフト教室-おやつ 『家具工房旅する木』クラフト教室-高橋静代さん
何とこの教室、”おやつ付”だったのだ。しかも手づくりの・・・さらに今回はスペシャルとのことで、須田さんの奥様アツコさんとご友人でスイーツ研究家でもある高橋静代さん(写真)の共作。たった1人の受講生のために申し訳ないようだ。頂いたのはこの4つ。今日のテーマは「マクロビオテック」とのこと。
       『家具工房旅する木』クラフト教室-おやつ「キャロブマフィン 『家具工房旅する木』クラフト教室-おやつ「シチリア塩レモンケーキ」
高橋さん作の「キャロブマフィン」はキャロブ=いなご豆をチョコレートに見立てている。初めて体験するキャロブ。なるほどほろ苦さはあるが、チョコレートにない豆ならではのもっちりした食感がいい。

「シチリア塩レモンケーキ」も未体験の味だった。オリーブオイルを使っているため重量感があり塩味も効いているので、スイーツというより立派なお食事になる。これもクセになる味だ。
       『家具工房旅する木』クラフト教室-おやつ「ソルトクッキー」 『家具工房旅する木』クラフト教室-おやつ「黒米ずんだ団子」
そして一番気に入ったのが「ソルトクッキー」。卵なし、砂糖なしの塩味クッキーはサクサク、サクサクといくら食べても飽きが来ない。

そしてアツコさん作の「黒米ずんだ団子」は芸術家の妻らしい美しい一品。当別「いなむら農園」の黒米に包まれた鶯色のずんだクリームは、アツコさんの富良野のご実家で採れた無農薬枝豆を使用している。

こんなに沢山!・・・と思ったが、どれもこれもやさしい味わいで結局須田さんと共に食べつくしてしまった。これもホンモノの味ゆえだろう。

それにしてもこの東裏は何と居心地のよい場所だろう。つちのようなヨソ者をもふんわりと受け入れる隠れた包容力がある。それはここを拠点に選んだ須田さんも感じていることだろう。この場所との出会いもそうだが、いつも失業(?)寸前のところで口コミで注文が入ったりと、この仕事は自分以外の見えない力によって続けられていると言う。もしかしたらこの地に大きな磁場が働いているのかもしれない。

地味で時間のかかる手仕事のクラフト、素材を厳選した少量生産のお菓子、須田さんが以前言っていた「忘れられる仕事」・・・ホンモノはいつでも見えないところに魂を宿している。

我が家の一角に椅子を置いてみた。家族が気付かず素通りするくらい馴染んでいる。つちも東裏の見えない力に助けられて、”ホンモノ”を作れたのかも。


「家具工房旅する木」の”ホンモノ”のクラフト教室スケジュールはこちら!

2009.05.09 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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