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フランス報告終わり!

断続的にブツブツ切れながらロングランで記述してきたフランス農村視察報告も、本稿で終了!

「フランス視察のまとめ」・・・と言ってもそんな大層なものではないが、全体を振り返って思うことを徒然に記そう。

◇ローヌ=アルプ地方という山岳地帯の特殊な一例ではあるが、この地でみた農業は完全に”自立”を目指していた!

農業の大型化、効率化という世界競争の波に乗らず、敢えて非効率な昔ながらの農法を守るという一大実験に踏み出たのだ。当然逆行では追い風には乗れない。必然と自立の道を選ぶしかない。
                 ボフォール・草地での搾乳2


「自ら加工、自ら販売」というのは自明の理だ。さらに「この場所で、自分達にしか出来ない方法で」生産するという、高付加価値をつけることも生き残るために必要不可欠な要件だった。AOC取得に率先して取り組んだのはその結果だ。

◇そしてこの土地と密接な生産物の販売には、「観光」というエッセンスが欠かせないものだった。

「観光」という要素には色んな波及効果がある。外に営業に行かなくても人が足を運んで農産物を買っていってくれる。それによってその生産物には”ここでしか出来ないもの”であるという説得力がつく。生産者との直接の交流や、農産物の背景、その環境の美しさなどの全てが付加価値としてそのものに付いてくる。そしてただの消費者から”ファン”という、持続的で時には政治的な支援者を得ることができるのだ。

◇そしてそこには「美景観」という当然の副産物もある。人に来てもらうために美しい景観を保つ。景観を保つために昔ながらの農業を維持するという相互依存の関係があった。
農家の家屋はほぼ例外なく花が飾られ美しかった。マルシェでの美しいヴィジュアル・マーチャンダイジングの土台は、常に見られることを意識することで鍛えられた客観的な眼かもしれない。
                 パリ・テルヌ市場付近マルシェ・野菜ラディッシュ・エシャロット
さてつちが今回視察に参加した一番の目的は、グリーンツーリズムの先進国であるフランスの、そのカラクリ(?)を視ることだったのだが・・・

結局”カラクリ”は視れなかった。というよりそんなものはないのかもしれない。それは自立の道を選んだ時に必然的に生まれた手法だったのかも。

政治には疎いが、フランスでは本物の自治が行われているなーという感想を持った。グリーンツーリズムは最も小単位の自治の表れにも思えた。なぜなら個々の行いが地域全体の環境維持や魅力づくりを形作っているから。


我々一行も負けてはいない!この視察で吸収したことを各々のフィールドで生かそうと、皆意気揚々と帰国の途についた。一番印象的だったのは、 『ガーデンアイランド北海道2008 in 清里フォーラム』の行われた清里町の「花と緑の交流のまちづくり委員会」副委員長、水本正子氏の一言。

「私はここで見たことを自分で実践して、5年後に50人の人に伝える。」

これこそ究極の地域づくり、自治だ!「地域のブランド(魅力、付加価値)づくりとは、個々人が”その場所で自分にしかできないこと”をやることだ」と聞いたことがある。水本さんは1人1人の力の重要性をフランスで目に焼き付けてきたのかもしれない。今回清里町からたった1人でも参加すると言ってやってきた彼女、きっとこの宣言を果たすに違いない。

最後につくづく思うのは、価値観の多様性を残しておくことの重要性だ。

   牛種の淘汰に反発し、絶滅しかけたヴィラドラン種を復活させたジュリーンさん
                 ヴェルコール・ヴィラ・ド・ラン フェルム・ド・ジュリーン ヴィラドラン種牛2

   不特定多数の雑草や花を食べ、多種多様な菌の共存する生乳で作られたボフォールチーズ

   そして効率化に背を向け、昔ながらの農業を続ける自立の農家


大勢が農業の大型化、効率化に進むのは当然で間違ってないと思う。でもどこかに例外を残しておかないと危険だなーと感じた。時代と共に環境が変わった時、是が非に変わった時に、別の選択肢が生き残ってなければ先はない。

帰国後に今回の視察参加者の中で札幌近郊メンバー(たった3人だが・・・)の同窓会を実施した。
その時の話題。。。

「最近、学力の低下の問題で、北海道の学校でスキーの授業時間が削られているのはおかしいよね。」
「北海道人なのに、スキーができないなんておかしいよね。」

ドキッ!!実はスキーができないつちは内心ヒヤヒヤだったのだ。
しかし、この会話を聞きながら何故か不埒なことも考えていた。

学力は全国平均に及ばないけど、この厳寒に耐え得る術を心得ていて、氷河期にその知恵が世界の人命を救うことになる・・・な~んていう例外的北海道人が生み出せたら、これはもうAOCモノだな!

以上、フランスかぶれ報告はこれにて終了です!

2008.12.08 | | Comments(6) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

つちさん、御報告ありがとうございました!とても勉強になり、とても楽しく・・・臨場感たっぷりに、興味のあるご報告ばかり。
私もフランスへの視察気分を味わえました。

私は、農業の大型化が進んでも(ウチはまぎれもなくそうですが)忘れてはいけない事が農の根底にあると思っています。人や地球に対する思いです。
だから、農の工業化の様な事は絶対避けたいですし、大型だからこそ出来る部分があると思います。その為に、選択肢として農場内にもさまざまの事を残しておきたいと思っていて、それは農場の中にいくつかの農場を持つ事と同じくらい大変なのですが・・・・。
そうすることがその時代時代に対応し続ける道でもあるし、逆に時代に流されない事でもあると思います。

つちさんのご報告を読ませて頂いて、様々な場所で沢山の方が悩みを抱えつつ、自然や農業や国と向き合い頑張っているのだと実感しました。
大きな励みになります。

これからも、楽しみに読ませて頂きます。
ありがとうございました。

2008-12-09 火 21:55:21 | URL | ちか #sWmqaT5A [ 編集]

フランス報告、
毎回楽しく、そして勉強させていただきました。
やはり、AOCに代表されるような、
土地に根付いたものがフランスでは
当たり前になっているんですね。

北海道もある意味四方を海に囲まれ、
独自の食文化などがある地域なので、
フランスのような土地に根付いたものを
積極的に取り組んで、
大事にして欲しいと思いました^^

沢山の記事、
本当にありがとうございました^^

2008-12-09 火 22:06:43 | URL | よし #- [ 編集]

お疲れさまでした

こんXXは。
「フランス視察・報告」終了お疲れさまでした♪

「見なきゃわからない」ことばかりでもないと思いますが、「見たからこそ
わかる」こともたくさんありますよね。また、見たからこそ感じることも。

ましてや「個性の集まり」のようなフランスに興味を持って訪れたら、その
情報量に、σ(^^)ならアップアップしそうです。(^^;

楽しむことに長けた「フランス人流」をそのまま日本、さらに北海道に持ち
込むのはかなりハードルが高そうですが、旨く咀嚼(アレンジ)できれば材料
としての「風土」のポテンシャルが高いことはすでに証明されていますよね。

これからも楽しい情報を発信し続けてくださいね。楽しみにしています。
では、また。

2008-12-09 火 22:10:43 | URL | まるどら探検隊 #- [ 編集]

ちかさま

真剣に読んでいただいて嬉しいです!
「大型だからこそ出来る部分」・・・まさにそれです! 自分が与えられたフィールドでそこでしかできないことをやるというのが、フランスの価値の多様性を生んでいると思いました。

ちかさんのこれからの活躍がすごく楽しみです!

2008-12-11 木 15:13:52 | URL | つち #- [ 編集]

よしさま

コメントありがとうございます。
そして辛抱強く読んでいただいて・・・

何とか感じたことを新鮮なうちに記録に留めておこうと努めました。

フランスに行って一番感じたのは、北海道の可能性の大きさですね。
これからどんどん面白くなっていくと思います!楽しみですね。

2008-12-11 木 15:17:26 | URL | つち #- [ 編集]

まるどらさま

コメントありがとうございます!

今回フランスを視る上で、ワインについて聞きかじった知識がかなり役に立ちました!
(あいかわらず下戸には違いないのですが・・・)

ある意味思い込みで見ている可能性も大きいですが、何か尺度を持って視ると、やはり楽しいですね!

実はフランスという国にはあまり興味がなかったのですが、今回で変わりました。

また行けるといいなぁ~。
今度はアルザスですかね!

2008-12-11 木 15:22:21 | URL | つち #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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