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エルメスがある農村=ムジェーブ訪問

フランス視察ツアーの最初のミッションはアヌシーから30km程、標高1,100~2,600mのアルプス山村、ムジェーブ訪問。

道中の景色はハイジの世界そのもの。こんな山奥にありながら、ムジェーブはフランスの高級保養地として名高いと言う。

市街地に入ると途端におしゃれな雰囲気が漂う。しかし建物は飽くまで木造の伝統様式で統一されていて、のどかな農村の雰囲気を崩していない。街中にあって先ほど味わった山の空気はそのままだ。
       ムジェーブまでの光景 ムジェーブ広場2
到着後すぐに市庁舎へ直行。市庁舎も伝統建築でお役所のイメージはない。ここでシルヴィアンヌ・グロッセジャナン市長が出迎えてくださった。


グロッセジャナン市長は地元出身で長年市議を務め、今年3月に市長に就いたばかり。ムジェーブは面積43k㎡、人口3,900人弱の小規模なコミューン。(面積では江別の4分の1弱、人口では30分の1以下程?)フランスでは市町村数にして9割近くが2~3千人以下の人口のよう。こうした小規模コミューンが成り立っているのも、目的別に市町村組合を作りプロジェクトを進めるという合理的な仕組みがあるからだと言う。

従ってグロッセジャナン市長はムジェーブ市長であり、いくつもの市町村組合の理事や会長を兼任している超多忙リーダー。なのにこの日市長は自ら、我々一行をシャンパンのアペリティフで歓迎してくれた。
       ムジェーブ・シルヴィアンヌ・グロッセジャナン市長 ムジェーブからの眺め・山
ムジェーブの概要や歴史、施策、課題などについての丁寧な説明を聞きながら、今回のミッションの最大テーマ、宿泊可能数45,000床(別荘含む)を抱えるリゾート地=ムジェーブが、なぜ理想的な農村景観を保ち続けているのか―その秘策を探る。

ムジェーブが目指しているのは「高級農村ツーリズム」だという。
グロッセジャナン市長曰く、よい農村リゾート開発の条件は◆自然と調和したスキーコース◆農業者がいること◆一定の住民がいること◆抑制ある観光事業◆建築遺産の指定とのこと。

特に現在45軒ある農家を「高級農村ツーリズム」を支える重要な柱として、様々な支援や制度を設けている。一定の基準を設けた上での農家への直接保証や、町有地の貸与と、そこで得られた収入を各農家に帰属させるなどの施策、屠畜所や食肉加工施設の整備、牛の品評会の実施、チーズのAOC取得に関する支援などなど。 

そもそもなぜムジェーブは「農村」であることにこだわるのか・・・他のスキー場で見られるコンクリートの箱物がなぜここにはないのか? 市長の説明を聞いていると、その要因は1つではないようだ。 

「重要なのは、土地、人、チャンスです。」

グロッセジャナン市長は最後に宣言していた。
まずここに素晴らしいアルプスの風景、牛の舌で整備された美しい牧草地、スキーが楽しめる環境がある。
その光景を求める世界中の都市住民がいる。
そしてその環境を守りながら発展することを望む住民がいる。

かつてこの地での生計は非常に厳しく、冬には皆出稼ぎに行っていたという。しかしそれが外の情報を吸収する良いきっかけになったようだ。他地域での急速なリゾート開発で農村環境が破壊される事例を目の当たりにし、”学習”することができたのかも知れない。そしてムジェーブ市民はいよいよ自分達の町に開発の波が押し寄せてきた際、外部資本の言いなりになることなく、独自のやり方を選択できたそうだ。

そして1926年に大富豪ロスチャイルド家がこの地を気に入り別荘を建てるというチャンスが訪れた。
その際地元の建築家に依頼し、伝統様式で山小屋風にあつらえたのが、現在の建築規制の大きな下地になっているようだ。つまり”田舎風”の価値がはっきり認められたわけである。

現在はこの地特有の切妻屋根は建物から1.5m突き出していなければならないなどの規定がはっきり定められており、住民はこうした建築様式に対する知識を備えているそうだ。

この3要素を宝のように守りながら、ムジェーブはどこにもないホンモノのリゾートを築き上げてきた。

その象徴のような光景が↓の写真。市庁舎の前にあったのはかの「エルメス」ブティック。よく見ないとそれとはわからないほどこの町並みに馴染んでいる。 
そしてその裏手にあった農家のポタジエ(畑)。ここでは本当に「高級リゾート」と「農村」が共存している。
       ムジェーブh ムジェーブ・ポタジエ
あらためて見渡すとこの街はそこかしこに花が飾られ、ホスピタリティーに満ちている。この花で街を飾る活動も住民の合意を得て行い、国から”4つ花”(花の街として最高ランク)の認定を受けているそうだ。(山間部の町で認定されているのはムジェーブだけだとか。)
     ムジェーブ・花飾り ムジェーブ広場w
しかしこうした足並みを揃えたムジェーブの発展も、最初は1人の1歩から始まっているに違いない。

市役所で花飾りを担当している方に、住民への指導をどのように行っているのか聞いてみたところ、10人くらいの先駆的住民がいて、それを手本に皆真似てやっているとのこと。

厳しい山間部の環境だからこその、自立した市民の強い自治能力と誇りを感じ取ることができた。

さてさて真面目にお勉強した後は美味しいものが登場しますよ。
またまた徐々につづく・・・

2008.10.29 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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