スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | | スポンサー広告

富良野のミニトマトと栗沢のワイン ≪後半≫

『ガーデンアイランド北海道2008 in 清里フォーラム』の帰り道、富良野の『ふらのやまもと農園』で憧れの”やさしい”ミニトマトを味わった後、一路札幌へ・・・とここで、ワイン狂の連れから栗沢に寄りたいと申し出がある。以前訪れた『中澤ヴィンヤード』で、2007年のワインが発売になったと言うのだ。

お忙しい最中の突然の訪問ということで、ワインだけ購入し早々に引き上げる・・・という打ち合わせだったのだが。。。畑でひとしきり、販売所でひとしきり・・・とつい甘えて長居してしまった。
中澤ご夫妻と直接お会いしたのは初めてだったのだが、それくらい包容力のあるというか、達観した眼差しを感じた。

古民家を移築・改装したという風情ある住宅の裏にまわると、青々しい葡萄畑が広がっている。”青々しい”と感じたのも当然。”土”が全く見えないのだ。『中澤ヴィンヤード』では、できるだけ自然な環境で葡萄を育てることをモットーに雑草刈りを行っていない
その緑生い茂る中を物音を頼りに進むと、奥様の由紀子さんの姿を見つけた。
      栗沢『中澤ヴィンヤード』中澤さん1 栗沢『中澤ヴィンヤード』スズメ蛾の幼虫
この時期何の作業をされているのかお聞きすると、意外な答え。

「コイツがですねぇ、葡萄の葉を食べてしまうので、見つけたら退治してるんです。」


由紀子さんがこの葉の裏に隠れてますと指した先に、確かに葡萄の葉で大きくなったであろう同じ色をした巨大なイモムシが!これはスズメ蛾の幼虫だという。農薬を使っていない畑ではイモムシも大いに肥え太っている。

あらためて見渡すと本当に雑草だらけ。全く手入れしていないのだろうか?作業を中断して我々のところへ来て下さったご主人の一行さんに聞いてみた。

「全くというわけではなく、作業に邪魔になったり、背の低い苗を覆うような雑草は少し刈ってます。でも基本的にはそのままですね。確かに土の養分を奪っているとは思いますけれど、雑草と競争させたほうが葡萄の木も強くなるんじゃないかと思ってます。雑草が根を張ることで、適度な水分や養分を土に留めることもできるし、それに何より雑草がなくて葡萄だけが整列している光景が不自然だなと思うんです。」

この試みは今年が初めてのようだ。中澤さんは「ビオロジック」と言われる、自然農法の実例を色々見ながら勉強して、すこしづつ自分の畑に取り入れている。この”雑草と葡萄の共存”方法も、イタリアのビオロジックの例を参考に実践することにしたと言う。中澤さんがここを取得してからは客土、堆肥も特に施さず、そのままの土壌で栽培している。
      栗沢『中澤ヴィンヤード』畑の雑草 栗沢『中澤ヴィンヤード』中澤さん2
・・・おっと、これ以上ここに居ると永遠にしゃべってしまいそうだったので、自分を駆り立てて販売所へ。

歴史ある古民家の住宅兼販売所の中に入ると、ヒンヤリと気持ちいい。「まぁ、どうぞ。」と中澤さんは我々に椅子を勧めると、しっかり冷えたワインボトルを冷蔵庫から出して、目で合図する。

連れはその甘い誘惑に何の抵抗を試みることなく折れ、待ちに待った発売直後の「クリサワブラン2007」を試飲。下戸のつちは香りだけを楽しませていただいた。

2006年と同様、パインのような南国の香りが漂う。いつも鼻だけで北海道のワインを色々楽しんでいるのだが、共通する特徴的な匂いを感じる。さらに残念なことに、最初ボトルからグラスへ注がれた時には芳香を惜しみなく放つのに、食事の間に再度鼻を近づけると、化粧を落としたように冴えなくなるものもある。でもこの「クリサワブラン」にはそれがない。”ワインたるや、こうあるべき”的な印象がなく、本当にリラックスするアロマだ。そして何度嗅ぎなおしてもその香りは持続している。
               栗沢『中澤ヴィンヤード』中澤ご夫妻
またいい気分になって長居しかけた自分を戒め、この楽園ワインを購入すると、ようやく帰路に着く。その途中新たな命題を思いついた。『ふらのやまもと農園』の”やさしい”ミニトマトを、ワインに合わせてみようという思いつきだ。・・・と言うのも、山本さんのミニトマト特有のフルーツ香が葡萄を思わせたからだ。

「生のトマトにワインを合わせるのはむずかしい・・・」とこぼす連れを煽て、さっそく実践した。
最初に見立てたものは香りを嗅いだだけで合わないと断念。考えた挙句に選んだのは、持ち帰ったばかりの『クリサワブラン2007』だった。

安易な選択と言うなかれ、これが不思議なほど違和感なくマッチしたのだ。どちらがどちらの個性を消すこともなく、素晴らしい相乗効果を見せた。”マリアージュ”なんて仰々しいものではなく、ごく自然に双方をおいしく頂けた。

”やさしいミニトマト”の味と、”楽園的リラックスワイン”。どちらも自然体で、作物や土や水、はたまた雑草や虫とまでも対等に向き合う謙虚で実直な人柄。全く違う世界のものだが、大地の深い部分で何かを共有しているのかもしれない。『ふらのやまもと農園』『中澤ヴィンヤード』、2つとも”人間は自然の一部だ!”と実感させてくれる場所だった。
      『中澤ヴィンヤード』・「クリサワブラン2007」 栗沢『中澤ヴィンヤード』葡萄

2008.08.16 | | Comments(3) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

はじめまして^^

はじめまして、
中澤さんのワインの記事を調べて、
たどり着きました。
とても、しっかり書かれた記事でとても参考になりました。
私も先日お伺いして、
中澤さんご夫婦のワインは、
今までの北海道のワインにはなかったものを、
感じています。

松原農園の松原さんの日常に飲むワインとは
また違った方向性のワインで、
同じ北海道で、さまざまなワインを造られ始めたのは、
とても嬉しいことです。

長々と失礼致しました。
私の大好きなラ・シュミネさんの記事も
素晴らしかったです^^
また、コメントさせていただきますね^^

2008-08-17 日 13:11:42 | URL | よし #- [ 編集]

よし様

コメントありがとうございます!
北海道のワインを色々飲まれてるんですね。
ワイン飲めないので、あまりよくはわからないんですが、香りだけでも中澤さんのポテンシャルを実感できました。
こういう個性的なワインが続々誕生するといいですよね。
是非また情報くださーい!

2008-08-17 日 17:01:57 | URL | つち #- [ 編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2008-09-13 土 19:10:50 | | # [ 編集]

コメントの投稿


秘密にする

«  | HOME |  »

プロフィール

つちばく

Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

お知らせ!!

    


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。