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富良野のミニトマトと栗沢のワイン ≪前半≫

8月2日、3日と参加した「ガーデンアイランド北海道2008in清里フォーラム」で充実した時間を過ごした後、富良野に立ち寄った。昨年からずっと行きたかった農家を訪ねるためだ。

『ふらのやまもと農園』・・・わが江別・豊幌の野菜を愛用してくださっている、東京・青山の”フランス風北海道料理店”『ル ゴロワ』ミニトマトをずっと送り続けている農園である。この存在ゆえに、江別からは『ル ゴロワ』にトマトは行っていないのであ~る。

『ル ゴロワ』の大塚マダムからこう言われたことがある。

「トマトの味の好みは人それぞれだけど、私はこのやさしい味が好きなんです。山本さんのトマトは全てのバランスがよくて、やさしい味なんです。」

その”やさしい味”とはどんな味なのだろうか? 1年前から気になって、気になって仕方なかった。
今日こそは夢のミニトマトを口にして、育ての親の山本和弘さんに会い、夢を実現したい!

事前にお電話でアポイントを取ると、山本さんは「どうぞ、どうぞ。」と、お忙しいであろうに快くご承諾くださった。しかし・・・なぜか元気がない。

「実はですね・・・今年、ミニトマトがおいしくないんです。。。」

今年の春は4月の陽気から一変5月の強い冷え込みで、江別でもいきなり”ひょう”が降った地域もあり、ブロッコリーが全滅したなどと聞くが、ここ富良野でもかなり影響が出ているようだ。
      ふらのやまもと農園・山本さん1 ふらのやまもと農園・ミニトマト


それでも山本さんは当日、存分に日焼けした笑顔で迎えてくれた。
ミニトマトのハウスは丘陵のなだらかな斜面に上からいくつも連なっているが、山本さんは”1”と表記された一番高い位置にあるハウスにまず案内してくれた。

「真ん中から向こうに行きましょう。」

ハウスに入ると言われるがままに奥へと進んだ。山本さんは美しく実った1粒のトマトをポイと口の中に放り込み、「う~ん、なんだろうなぁ。味がよくないなぁ。」と渋い顔で言いつつ、こちらにも試食を勧めてくれた。

さっそくこれぞと思う、とびきりに輝いた赤い実を選び口に運ぶ。その味は予想外のものだった。トマト臭さは全くなく、瑞々しくて何か別のフルーツを思わせる味。ともかく今まで食べたどのトマトとも似ていないのだ。

品種名をお聞きすると、何と”名前のないトマト”だと言う。テスト栽培の結果一般化せず、名前をつけられないまま現在も番号で呼ばれているレアな品種だそうだ。その理由は山本さん曰く、「苗立てが難しい。味をのせるのが難しい。収量が少ない」とのこと。それでも山本さんと一部の富良野の農家で育て続けているのは、「味がよい」からだという。

「まず、この品種は苗の段階で異形が発生しやすいんです。大きくなってからも異形が出やすくて一苦労です。それと水の管理がすごく難しいんです。吸水が遅い上に微妙な水分量の違いですぐ味が変わってしまう。今なぜハウスの真ん中より奥に来たかわかりますか?」

キョト~ンとしたこちらの顔を読み取ると、山本さんはニッコリ笑って「ビミョ~に入り口の方へ地面が傾いているんです。」

人間様の見た目には全くわからないが、どうやらそうらしい。この繊細なミニトマトは地面の微妙な水分量の違いで、傾斜上のハウス奥側では甘く、入り口付近では少々水っぽい味になってしまうのだ。試しに入り口付近の実を1つ頬張ると、全く違う味なのがわかった。

山本さんが一番高い位置にあるハウスに案内してくれた理由もわかった。当然上にあるほど味も乗りやすいわけだ。この辺りは十勝岳連峰からの火山灰土で覆われており水はけもよいため、殆どの農家がスイカ栽培を行っている土壌とのことだが、同じ農場内で数メートル離れただけで、こんなに味に違いが出るとのだから、農業とはむずかしい!
      ふらのやまもと農園・裏山 ふらのやまもと農園・山本さん2
あえてこの難易度の高いトマトを10年以上育て続けている山本さんだが、もともとはサラリーマンとして東京で働いていたという。3年前に今の土地に移ってからは無農薬栽培を実践、今年有機認証を取得できる予定だ。自分で東京まで営業に行ったりと、販売先の開拓も積極的に行っている。それでも山本さんには気負いや鼻息の荒さ(?)みたいなものが微塵もない。

「不思議ですよ。何も変わったことはやっていないのに、こうして遠くから畑に来てもらえるなんて。ゴロワさんにもおいしいって言っていただいて・・・今年は高くなっていた鼻をペシッと折られた感じですけどね。いや、調度いいんですよ、すぐ天狗になっちゃいますから。」

とアッケラカンに笑う。このオープンで自然体な山本さんの人柄が多くの才能を惹きつけるらしく、『ふらのやまもと農園』には食関係、芸術関係などの様々な”おもしろい人”が集まってきて、夜な夜な夢を語りあっているようだ。

もう一度ゴロワさんを魅了し続けているミニトマトの味見をしたいとお願いをし、再び1番のハウスの中で味わう。やはり旨い。トマトの味を表現する「甘い」とか「酸味がある」とか、そんな言葉は何も浮かばない。あえて表現すると、トマトの形と同じ”まるい味”がする。大塚マダムの言う”やさしい味”という意味がわかった。そして、やっぱりここへ来てよかったなぁ~。作っている人の人柄は土地柄と同じくらい、その”まんまる”の中に結実していると思った。

2008.08.15 | | Comments(3) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

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2008-08-16 土 22:37:04 | | # [ 編集]

びっくり!

何という偶然か、今日、やまもと農園さん、ちょうどおじゃましてきたところでした。

ちょうど2週間前にも富良野に寄って帰ってきたのですが、そのときは都合がつかずに行けなかったんです。

やまもとさんのところでバッタリ出会っていたら、びっくりして腰が抜けてたかもしれません。

2008-08-17 日 23:21:59 | URL | みどり #- [ 編集]

みどりさま

コメントに気付くの遅くなってスミマセン。
そうですか、山本さんのところに・・・

私はむずかしいことはわかりませんが、山本さんのトマトは山本さんらしい味がしたという印象を受けました。同じ作物を同じ土壌で作っても、作る人によって味は違うのではないか・・・と考えさせられたトマトです。

素敵な訪問でした。

2008-08-21 木 21:49:42 | URL | つち #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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