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『ガーデンアイランド北海道2008 in 清里フォーラム』

8月1日~3日に行われた『ガーデンアイランド北海道2008 in 清里フォーラム』

北海道を「美しい庭園の島」(ガーデンアイランド)にしようという全道レベルの運動の一環として行われたこのフォーラムの、後半1.5日の日程に参加してきた。

8月2日(土) 札幌から早朝6:00に車を走らせて旭川経由で5時間半のドライブ。am11:30には清里町中心に辿り着いていた。

ともかく人が居ない!車も殆ど走っていない!視界を遮る建物もない!それでも不思議と寂しさを感じないのは、背景にある斜里岳に守られているからか・・・(ちょっと視界不良だったが。)

13:00~ この日のフォーラムの最初のプログラム、前パリ・ソルボンヌ大学総長=ジャン・ロベール・ピット氏の講演「フランスの景観と食文化」が始まった。
                ガーデンアイランド北海道2008in清里フォーラム・ピット氏基調講演1


ピット氏はフランス文化地理学の権威で様々な著書があるが、「美食のフランス―歴史と風土」などの代表作から推察するに、かなりの美食家。エッセイストである奥様の戸塚真弓さんの本を読んでもそれを垣間見れる。

期待通り、スライドを交えた講演の大半はフランスの食文化、そして殆どがワインに関するお話だった!

無類のワイン好きであるピット氏は、1枚のスライドを映すと感慨深げに自ら壇上でそれを眺めた。ロワールの川辺に広がる葡萄畑。かつて学生時代にそこで先生や仲間と一緒にその地のソーヴィニョン・ブランを一樽空けてしまったそうだ。その時から半世紀以上が経っているが、その味は未だ鮮明に覚えていると言う。
                ガーデンアイランド北海道2008in清里フォーラム・ピット氏基調講演-ロワール葡萄畑
「味の風景」・・・と彼は表現していた。

つまり、味の記憶とそれを味わった場所の景観の記憶、この2つが一体となって自分の中に残ると、ふたたび時を越え、場所を隔てても、それを味わった時にその光景が目に浮かぶ。その時、その生産物とその場所は単なる物質ではなく、その人にとっての精神的価値を有するという。

この記憶と訴求効果は実経験だけから得られるもので、TVコマーシャルでは作れない。従って子供の時から、そのものを生み出した景観を見ながら食べ物の味を覚えるという体験が重要になる。

「テロワール」・・・とも表現していた。

さらにその食べ物がテロワールとしての価値(その土地固有の価値)を持つには、生産者との人的関係が必要になる。

それを実践している人物として、アルザスのワイン醸造家マルセル・ダイスが紹介された。
                ガーデンアイランド北海道2008in清里フォーラム・ピット氏基調講演-マルセル・ダイス氏
ワイナリーで客をもてなす著名醸造家が指し示しているのは「土」の入った色気ない器。その背後には葡萄畑のパノラマ写真が写っている。

彼はワイナリーを訪れる世界中の人たちに、得意げに自作のワインを差し出すことなく、まず葡萄畑の景観や土壌の説明をするそうだ。それは彼のワインの味がこの土地固有のものであり、真似ることができないという自信の表れなのかもしれない。

ピット氏は清里町の生産物がテロワールなものである必要性を説く。そのためにはその土地固有の価値を理解し、それを伝える人物が不可欠だということを言いたかったのだろう。

ピット氏はこの後も無数のフランスの美しい田舎の風景(そして、その殆どがワイン産地)をスライドで紹介してくれたが、要するに「景観」は、それ1つでは文化的価値を持たず、「味」「人」が介在して、その人の中に刷り込まれて行くものだということを実例を挙げて説いていた。

そんな話を聞きながら、ロワールのソーヴィニョン・ブランも飲みたいし、マルセル・ダイスのワインも飲みたい・・・などと心動かされる。(あ、ワイン飲めなかった!) いずれにしても、ピット氏の講演はフランスの田舎の最も説得力ある宣伝そのものだ!
                ガーデンアイランド北海道2008in清里フォーラム・ピット氏基調講演
フォーラム第2部は、パネルディスカッション「未来につなぐ北海道の農・食・景観」と題して、5人のパネラーが各々提言した。
                ガーデンアイランド北海道2008in清里フォーラム・パネルディスカッション
パネラーの皆さんは各々業種を異にして個性あるお話が聞けた。景観デザインを専門にしている中井和子先生から「風景」と「景観」の違いを説明していただき、納得!

「風景」とはすなわち”自然の営み”そのものであり普遍である。「景観」とはそれに”視点”が入る。従ってどういう意識をもってそれを見るかで変えていくことができるというのだ。

斜里岳に守られた美しい清里の風景が、”思い入れのある景観”になるためのキーワードは、やはり「味」「人」のようだ。

明日は「きよさと・花と景観と食のツアー」だ!お天気は・・・?

2008.08.09 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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