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南幌蜂蜜?-北大大学院生・柚洞氏の養蜂ライフ

6月22日(日) 朝から南幌町を目指した。目的は”蜂蜜”。当別の辻野建設工業主催で毎月行われている「まちなか暮らし研究会」で、以前「ミツバチと暮らそう」と題してプレゼンテーションをしてくれた、北大大学院生の柚洞一央氏が、南幌の自宅で養蜂を営んでいると言う。本日はそれをこの目で確認したかったのだ。
      柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・巣に入るみつばち 柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・噴煙器で蜂をおとなしくする

「今日は今年初めての採蜜をします。」

ラッキー! 柚洞氏はわざわざ訪ねてきたつちに最高のもてなしを用意してくれた。
巣箱の設置してある場所を聞き、採蜜のための準備をしている柚洞氏に先駆けて現場に近寄った。


”お、いるいる! ” 巣箱の隙間に我先と競って中に入ろうとしているみつばちを発見。

「あ、あんまり近寄らない方が身のためですよ。今日は晴れてるのでまだいいんですけど、天気悪いと機嫌も悪いんです。」

と、”正しい採蜜スタイル”に身を包んだ柚洞氏に忠告される。この見事な勝負服は研究で出かけたアルゼンチンで調達したレアものとか。

柚洞氏はまず噴煙器で巣箱に煙を充満させる。これでみつばち達がおとなしくなるらしい。
      柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・巣箱を開ける 柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・蜂を振り払う

蓋を開けると縦に何枚もの巣枠が見える。これを1枚1枚蜜の貯蔵状況を見ながら、ある程度溜まったものだけを取り出す。そしてベッタリと張り付いたみつばちを振り払う。
      柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・みつばちの巣拡大 柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・巣箱の蓋を切り取る

「今日は3枚搾ります。」

柚洞氏が取り出した巣枠を見ると、黄色い巣が隆起し、一部は塞がっている。みつばちは満タンになると、その穴を自分で塞ぐのだという。採蜜の前にこの蓋をそぎ落とす。
      柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・みつばちの巣の中の蜂蜜 柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・みつばちの巣元枠

途端にギラギラと怪しいほどに輝く蜜が現れる。ちなみに右は元々巣枠に入れてあった”元巣”。はじめからこの様に六角形の型が出来ている。これは効率よくみつばちに巣を作ってもらうための誘導ラインのようなものだ。
      柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・蜜搾り器 柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・蜜搾り

いよいよ蜜搾り。どうやって搾るのかと思っていたら、ドラム缶にハンドルが付いていて、中で固定した巣枠から遠心力で蜜を振り落とすというもの。「日本の養蜂業は結構原始的です。」と柚洞氏。せいぜい進化したもので、これにモーターが付いたくらいらしい。

ドラム缶の下に付いているコックをひねると、勢いよく蜜があふれ出す。これをボウルにしっかり受け止める。ボウルの中で満々と、太陽の光を受けて琥珀色に輝く蜂蜜を見てると、食糧危機などという言葉を忘れてしまうほど、幸福感で満たされる。これはもう魅惑の天然生活だ!
      柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・手作りパンケーキと手しぼり蜂蜜 柚洞一央さんの蜂蜜ライフ・自家製蜂蜜とパンケーキを頬張る柚洞さん

さっそくこの搾りたて”純粋蜂蜜”強調文を、柚洞氏の奥様手製のパンケーキと一緒に試食させていただいた。
透明感のある緩めの蜜。蜜源は、「クローバーが多く入ってると思います。」とのこと。ようするにこの春この周辺で咲いた花の蜜がブレンドされているわけだ。

「ちょっと水分多いですね。今朝集められた蜜も混じってると思います。」

緩い感じは、蜂蜜の”完熟”度によるものらしい。蜂蜜の”完熟”とは、巣に集められた蜜がみつばちの羽ばたきと巣内の高温のため、水分が蒸発して濃縮された状態のこと。次々と新しい蜜が運ばれてくる日中は完熟状態になるのは難しく、夜間みつばちが巣の中で密集して羽ばたいている時に最も促されやすい。従ってこだわっている養蜂家さんは、夜明け前を狙って採蜜すると言う。

また密の堅さや結晶のしやすさ等は蜜源となる花の種類によっても違うらしい。また最近新聞ネタになったが、悲しいことに水飴などを添加してかさ増しをしているケースもあるようだ。本当の”純粋蜂蜜”とは、採ったままの、無添加で加熱などの処理を施さないものを言う。本物を手に入れる一番の方法は「自分で採ること」だそうだ。

この魅惑の甘ぁ~い”蜜ライフ”を営んでいる柚洞氏、本業は北海道大学の大学院で地理学を専攻している学生。このたび蜂蜜の研究で日本地理学会から奨励賞を受賞したそうだ。論文のタイトルは「日本の養蜂業における移動空間の狭域化と生産形態の多様化」。蜂蜜の甘さからはギャップの大きいお堅い研究テーマだ。

そもそも柚洞氏が地理学的見地から蜂蜜を研究し始めたきっかけは何だったのだろう?

「そもそも蜂家さん(養蜂家)が移動するということが面白いと思ったんです。さらに”花蜜資源”と僕は呼んでいるんですが、要するに花の蜜という無主物(誰のものでもない物)を地域内外の養蜂家が、歴史的にどのようにシェアしてきたのかというところに興味を持ったんです。」

以前の「まちなか暮らし研究会」でも、蜜源の開花に合わせて日本全国をみつばちを連れて移動する養蜂家の話を紹介してくれたが、実際この”花蜜資源”が摩擦を生じることなく上手くシェアされている筈もなく、そこに様々な熱い人間ドラマが繰り広げられているようだ。

地理学という意外な観点から蜂蜜に関わっている柚洞氏だが、ちゃんとプロの養蜂家の元で修行をし、現在こうやってみつばちを飼っている。ご自身にとっての養蜂の魅力とは?

「僕はもっと色んな人にみつばちを飼って欲しいですね。前にも言いましたけど、みつばちを通して色んな環境の変化に気付かされるんです。研究の中では、最近養蜂家が九州方面に移動しなくなった理由の一つで、ナタネやレンゲの畑が少なくなったということがわかったし、もっと身近なことでも、採蜜した時に蕎麦の花の味がすれば、どこかで蕎麦の花が咲いたなーとか、ある日突然みつばちが大量死してたら、どこかで農薬撒いたなとか、色んなことに敏感になりますね。」

パリではマンションのベランダでみつばちを飼うのが流行っているとも聞く。お隣さんともめ事にはならないのだろうか・・・というのはいかにも日本的発想らしい。”飼いみつばち”を媒介に、ちょっとした摩擦を起こしながら人間関係を築いていくのも、ご近所付き合いのステップなのかも知れない。

柚洞氏自らもみつばちと蜂蜜を通じて、この南幌で近隣農家との付き合いを楽しんでいる。

「採った蜂蜜もほとんど近所に分けちゃいました。それでもみつばちのお陰でコミュニケーションも取れたし、いいことありましたよ。」

どうやらみつばちが運んでくれたものは蜜だけではなかったようだ。

2008.06.30 | | Comments(6) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

蜂、良いですよね。

じつは、日本みつばちの会の会長が知り合いです。
ウチで飼おうと盛り上がったんですが、北海道は寒くて冬越しが無理で断念しました。
薬草のオオギなどの栽培もしているしお芋の花もあるし、みつばちには興味あります。9月に久々にその方のお話を伺う機会あって、生態等の勉強が出来るのを楽しみにしているので私のブログでもご報告しますね。みつばちって可愛くて大好きなんです。

2008-07-01 火 09:09:55 | URL | ちか #sWmqaT5A [ 編集]

ちか様

相変わらず”通”ですね!
新得の養蜂家さんがいるので、上士幌でも大丈夫かとも思ったのですが、やはり難しいでしょうか。
日本みつばちの蜂蜜は本当に絶品でした。
そういえば、じゃがいもの花の蜂蜜って聞いたことないのですが、存在するのでしょうか。また情報ください。
ちなみに長野でキャベツの蜂蜜というのを買ったことがあります。本当にキャベツの匂いがしてビックリしました。

2008-07-02 水 17:55:13 | URL | つち #- [ 編集]

新得は西洋蜜蜂ではなくて日本蜜蜂ですか?

じゃがいもの花の蜂蜜の件は玉ちゃんさんのほうがお詳しいのでは・・・(笑)
ヨーロッパ辺りに存在しないか、シェフに聞いてみます。

2008-07-02 水 18:17:00 | URL | ちか #sWmqaT5A [ 編集]

ちか様

西洋蜜蜂かもしれません・・・一説では日本蜜蜂の方が丈夫で、集団でスズメ蜂にも対抗できるとも。まだまだ知らないことばかり。また何か面白い話があったら知らせてください!

2008-07-06 日 01:13:52 | URL | つち #- [ 編集]

柚洞??

先日初めて知人の養蜂家さんを訪ねてみましたが、蜂蜜最高!

次に旅行にいったら、養蜂家を探してみたいと思うほどハマリました。

で、サイトで見つけたのがこのHP。
なんと旧友の柚洞氏発見!
今度、私も南幌町を目指してみます。

2008-10-21 火 19:19:42 | URL | むらりょNZ #- [ 編集]

むらりょNZ様

コメントありがとうございました!
柚洞さんのお友達でしたか!? 南幌で個性的な生活をされていますよ。ぜひ訪ねてみてください。

2008-10-27 月 21:19:39 | URL | つち #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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