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道産ワインを巡る旅~余市『弘津果樹園』

前回の『松原農園』の報告から、ちょっと間があきましたが、 「道産ワインを巡る旅」続編です!
(引き続き、下戸のつちに代わり、ワインコメントは連れのものを引用しております。悪しからず!)

次に伺ったのは余市・登町でワイン用葡萄を生産している『弘津果樹園』

こちらのワインを知ったのはつい最近、ある催しでのことである。道産ワインのイベントには今まで何度も足を運び、一通りの生産者の名前くらいは把握していたつもりだったが、『弘津果樹園』は初耳だった。

『弘津果樹園』は、余市で代々りんごを育てていた畑を、現オーナーの弘津敏さんが20年ほど前にワイン用葡萄栽培一本に転換。現在余市で6軒あるサッポロビールの契約栽培農家のひとつだ。
       余市『弘津果樹園』-弘津敏さん 余市『弘津果樹園』-サッポロワイン「グランポレールシリーズ」


サッポロビールのワイン「グランポレールシリーズ」の裏ラベルには、そのワインに一番貢献した人の顔写真が印刷されているが、弘津さんの写真は堂々3種類に登場する。そのうち弘津さんの葡萄のみで造られているのが「プティグランポレール 北海道ケルナー房選り」だ。

まぎれもない北海道産の葡萄酒なのだが、ワインの世界では醸造所が道内にないと「道産ワイン」とは名乗れないようだ。それがなかなかイベントでこのワインを見かけない理由と知った。さっそくこの「プティグランポレール 北海道ケルナー房選り」を飲んでみたいと探し回ったがどこにもない。思い余ってついに畑にお邪魔してしまった。
       余市『弘津果樹園』1 余市『弘津果樹園』3

伺った日その日、弘津さんは忙しく葡萄畑に堆肥を撒いていた。葡萄畑に堆肥を撒いている光景を初めて見たのでこれは一般的に行われているのかお聞きしてみた。

「いや~どうかな。毎年撒いてるところは少ないんじゃないかな。うちはできるだけ化学肥料を使わずに自然に育てたいんで毎年やってます。」

畑は乾いた赤っぽい土が特徴的で、とてもきれいに手入れされている。ふと足元を見ると、葡萄の木の下には何やら貝殻のようなものが無数に落ちている。

カタツムリです。」

不思議がるこちらの顔色を見て、弘津さんがニッコリと微笑む。葡萄畑にカタツムリ・・・そういえばブルゴーニュは葡萄の葉を食べて大きくなるエスカルゴが美味で有名だ。こちらはといえばとても食用になる大きさではないが、やはりカタツムリは葡萄好きなんだな~。いずれにしても化学肥料を押さえた弘津さんの畑はカタツムリにとっても住みやすい場所なのだろう。
                 余市『弘津果樹園』2

お目当ての「北海道ケルナー房選り」用の畑は傾斜面の最上部に位置していた。弘津さんによるとここは下の方の畑よりも土壌が肥沃で条件が良いそうだ。ケルナーはドイツ系の白ワイン用品種。北海道には適していると言われ他の道内ワイナリーも多く生産している。ここで疑問に思っていた「房選り」の意味について弘津さんに聞いてみた。

“一枝に一つ”っていうことだよ。」

なんと弘津さんは1枝に生育の良い1房を残し、他の房を落としてしまう。そうすることによって残った房が栄養を一心に受け、凝縮感のある実ができるそうだ。

そうして手塩にかけた葡萄は山梨に送られ醸造される。この距離感は支障にならないかと思ったが、「現地には何度も足を運ぶし、連絡も頻繁にしている。」とサッポロビールとの信頼関係も強固なようだ。そのためサッポロビールからの見学者も積極的に受け入れているとのこと。
                 余市『弘津果樹園』-弘津敏さんと「ケルナー房選り」 
「うちは全部オープン。何も隠すことはないです。こちらが情報公開しないと外から情報も入ってこないし、できるだけ多くの人に見てもらうことで、ここの葡萄で造られたワインの良さを知ってほしい。」

終始ニコニコと穏やかな笑みを絶やさない弘津さんだが、ひとたびこちらが何か質問すると、立ち止まりまっすぐな視線を向けて答えてくれる。その懐の深さ、そして謙虚に畑と向き合う姿が印象的だった。
念願の「北海道ケルナー房選り」を手にし畑を去る前、最後に葡萄栽培に携わってきた心境をお聞きしてみた。

「まだまだ20年、葡萄づくりの世界では赤ん坊みたいなもんですよ。何年やってても毎年楽しい。」

弘津さんの目はキラキラと澄んだ色をしていた。

ケルナー房選りを飲んだ感想は、「やさしい」「やわらかい」「お料理を邪魔しない」ということ、そして後味にほんのり甘みがある。弘津さんの人柄が表れているような澄んだ味わいだ。温度が上がってくると厚みが出てきて、房選りの本領発揮。シードルのような香りもあるのは、以前リンゴ畑だったからかな?などと想像しながらいただいた。

ビール会社が造ったワイン?と先入観を持っている方にも、まじめにぶどう作りをしている秀逸な弘津さんのワインをぜひ味わってみていただきたい。
(2006年ヴィンテージからは「プティグランポレール」から「グランポレール」に昇格し、「グランポレール 北海道余市ケルナー登町収穫」として販売されます。)

2008.06.07 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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