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最後ではない-『 ゴロワの晩餐』 in 釧路 ~ 余韻

第1話第3話まで続いた、 「最後ではない-『 ゴロワの晩餐』 in 釧路 」の最後です。
そして「最後」が長いです。しかも文字だらけです。でも「最後」が肝心です。是非お付き合いを!

釧路全日空ホテルでの『ル ゴロワ』のディナーには沢山の地元の方々、特に生産者の方々が訪れていたのが印象的だった。

つちの隣の席にいた、”カキエモン”中野清さんや、「珈路詩」大場さん白糠町役場のご一行、それから「白糠酪恵舎」はスタッフ全員で駆けつけていた。そして江別以上に、トマトをはじめ沢山の野菜をゴロワに送っている、富良野の「やまもと農園」さんはご家族で・・・「東京の店にも年何回か家族で出かけるんです。それだけのために行くんですけど、何にもムダだと思いません。」と熱く語ってくれた。

ゴロワの大塚シェフが”大親友”と呼ぶ中野清さんは、実はゴロワの料理を食べるのが今回初めてだった。つち以上に場慣れしていない様子で、そわそわと席を立ったり座ったり・・・それでも上機嫌で、最後はちゃかり大塚マダムの肩を抱いて写真におさまっていた。

生産者と並んで牡蠣やコーヒーの話で盛り上がりながら囲む食卓、これこそ「ゴロワ」の名に込められた、”みんなの居場所=故郷”の風景なんだ。


来月3周年を迎える江別フレンチの「シェ・キノ」も、そんな居場所の一つ。時々農作業の後にうっかり長靴と麦わら帽で店に潜入してしまうのだが、こちらの気まずさを他所に、木下シェフは「全然構いません。それでいいんです。」と堂々迎えてくれる。曰く、「店も生産者さんもお客様も、どちらがへりくだるでもなく、対等に付き合いたい。」と。そんな店がある江別は幸せな町だと思う。

勇気はいるけど、東京の「ル ゴロワ」に長靴で行っても、きっと大塚シェフは温かく迎えてくれるに違いない。もちろん北海道からその格好で行く必然性はないけど・・・それくらい自分の仕事に誇りを持って現れたら、カッコイイだろうな~。

もう1つ印象に残っているのが、釧路全日空ホテル楡金総料理長がゴロワのスタッフを、1人1人名前からその特徴まで紹介していた光景。

今回東京の「ル ゴロワ」を3日間閉店して、大塚シェフは3人のスタッフを連れて、前日から仕込みに入った。全日空ホテルのスタッフと一緒に2日間、共に闘ってきた若いスタッフを、楡金シェフはステージ上に呼んで称えたのだ。照れくさそうにしているスタッフに会場のお客様は大きな拍手を送った。その瞬間は本当に会場が幸福感に包まれて1つになっていた。

その幸福感は今でも続いている。多分あの時あそこに居た他の人たちも・・・
札幌までの列車の中コックリしながら、映画「バベットの晩餐」の映像が思い出された。

デンマークの田舎に祖国フランスを追われて転がりこんで来た女性料理人の物語。言葉が通じない異国で、当の主人公、バベットには殆どセリフがない。しかしある日彼女が買い続けていた宝くじが大当たり。そして何と彼女は手にした大金を、お世話になったお礼にと、フランス料理の”フ”の字も知らない田舎の人たちのために、一夜限りの晩餐会で使い果たした。バベットがフランスから取り寄せたウズラやカメなど、およそ”人間の食べ物と思えない代物”に、招待された村の人たちは”殺されるんじゃいか~”ぐらいに恐れおののく。しかし料理を食べ進むにつれて、同席していた人たちの間に不思議な心の通い合いと幸福感が生まれるのだ。

フランスの超一流レストランの料理長だった寡黙な料理人が、一度限りの晩餐に現したものは、”技”ではなかった。それは彼女がここに居て、素晴らしい食材を手にすることができ、それを食べさせたいと思う人たちがいることへの”感謝の気持ち”だった。

全ての料理を食べつくし、全てが終わった後、バベットを世話していた老姉妹が言った。
「これが最後ではありません。きっと天国で天使があなたの料理を祝福するでしょう。」

純粋な思いはこの世的なものを超越して、全ての人の心を貫く。別に食べ物に限る話ではないが、言葉がなくとも通じる”おいしさ”という共通語は、ストレートに異なる価値観の人たちを結ぶのだ。

多分『ゴロワの晩餐』の天井裏では天使が祝福していたのだろう。

これが「最後ではない!」と、誰もが思ったに違いない。
               ル ゴロワ釧路全日空ホテル・お見送りするゴロワスタッフ

2008.03.02 | | Comments(4) | Trackback(0) | 江別

コメント

素敵なエントリーでした。

東京のお店を3日閉めて、と言うのは相当大変な事ですね。
色々な方の想いが一つにならなければ難しい事でしょう。
近いのに参加出来残念でしたが、まずは東京のお店にお邪魔してみますね。
今回も素敵なお話ありがとうございました。

2008-03-02 日 22:26:49 | URL | ちか #sWmqaT5A [ 編集]

ちかさま

コメントありがとうございます。
まさに想いが一つになったのを目撃した感じです。でも強い発信力のあるところには自ずと同じ想いの人たちが集まるんでしょうね。
是非東京のゴロワに行ってみてください!

2008-03-04 火 13:55:13 | URL | つち #- [ 編集]

ふらのやまもと農園 やまです。
ご紹介いただきありがとうございました。
恐縮しております。
ほんとうに素敵・感動・刺激的な一日でした。
文章でおっしゃるとおり!!
最後に残るのは人と人との心、
そして感謝の気持ちですよね。
大塚さんご夫妻、楡金シェフ、そして皆さんが、
だれもが、尊重し合い、信頼し合い・・・
皆さんの中に入れていただいただけで幸せでした。

2008-03-04 火 23:59:32 | URL | yama #- [ 編集]

やまさま

コメントありがとうございます!
その前にブログ見てくださってありがとうございました。嬉しいです。
お料理も素晴らしかったんですが、やまさんや他の生産者の方々とあの時間を共有できたことが幸せでした。
「ふらのやまもと農園」もきっと素晴らしい空間だと思います。大塚さんに惚れ込まれた幸せなトマトに会いに行きます!

2008-03-05 水 00:09:39 | URL | つち #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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