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森町『政田農園』で出合った在来野菜

ベンティトレで函館近郊の旬を味わった後、そのお皿を彩っていた野菜達に会いに森町赤井川の『政田農園』に立ち寄った。

到着するなり、「ジャングルトマトはありますか?」と切り込んでみたが、農園主の政田道明さんは驚いた様子もなく、ゆったりと「ないんです~」と答えながら奥へと消えて行った。そして程なく戻ってくると、「試食ならどうぞ」とカットトマトが入った半透明のプラスティック容器を差し出した。

その様子から「ジャングル栽培トマト」はこちらの看板野菜の1つであると確信。実はベンティトレさんでマダムから「政田さんへ行かれるならジャングルトマトを是非!」と推奨されたのである。

いきなりの試食にいささか戸惑いながらも一口。思わず爪楊枝を飛ばす勢いで「うわっ!」と叫んでしまった。その中途半端に生温い果肉は、まるでトマトの味ではなかった。

「も、モモみたいですね!」

「トマト嫌いな人でも目隠ししたら食べちゃうよ。」と政田さん。それはそうでしょ、つちは目を開けていてモモだと思うのだから。

しかし残念ながら今日は完売して売り物はないという。それでは「及部きゅうりは?」と聞くと、「はいはい、今採ってきます。」とのこと。これは好都合。「自分で採ります」とすかさず後について行った。
       森町『政田農園』およべきゅうり2 森町『政田農園』およべきゅうり


きゅうりは露地栽培だった。考えたら家庭菜園以外のきゅうりの露地栽培自体、初めて見るような気がする。

「黄色いのどこかに見えますか?」と聞かれて足元を見ると、確かに辛子色の不格好なのが転がっている。「ああ、これか!」 先程マダムが「本当は黄色くなったのを食べるらしいんですけれど、表面がひび割れて、あまり見栄えがよくないので・・・」と説明してくれた、そのままの姿がそこにあった。

ともかく未知の食べ物は試してみるしかない。完熟した辛子色のヒビ入りと、未熟な青いツルツルと両方を収穫した。後で食べ比べてみたが、青い方が苦味が強く、完熟すると酸味が出る。果肉がしっかりしてるので焼いても美味しかった。

「自家採種ですか?」と訊ねると、「もちろん。種、売ってませんから」とのこと。「接ぎ木は?」と聞くと、政田さんは”何を言ってるんだ”とばかりにこちらの目を覗き込んで、「きゅうりを接ぎ木で作ったことなんかありませんよ。」と言った。他にもいろいろな種類のきゅうりがあるようだが、どれも自根栽培のようだ。

それにしてもこのきゅうり、どこからどう見ても普段食べているきゅうりとは似ても似つかない。調べると、シベリア系品種は他にも東北など各地で根づいて、在来種として生き残っているようだ。金沢の「加賀太きゅうり」もシベリア系だという。それなら江別の『古屋(こや)農園』で見ている。そうか、きゅうりの露地栽培なら、古屋さんのところで目にしていた。

さて、気になるのは「ジャングル栽培トマト」である。そんなシグナルを送っていると、「見たい?」と政田さん。「はい!」と元気いっぱい答えると、”しょうがないなぁ”という表情を浮かべながら政田さんはハウスへと導いてくれた。
       森町『政田農園』政田道明さん 森町『政田農園』ジャングル栽培トマトの木
トマトのハウスというと、ワイン用ブドウのように綺麗に一定方向に伸びた幹が並んでいるのばかりを見ている。最近では江別の若手農業者が洗濯用クリップを巧みに使って、伸びる枝を誘導する技を紹介してくれた。ところがこちらはと言えば、一定方向どころかまず幹も枝も見えない。「これが、ジャングルか・・・」

政田さんはトマトを無農薬で育てる方法がないかと探していた時に 東北の農業者が考え出したこの栽培法に出会ったそうだ。「ジャングル栽培トマト」という名は政田さんが付けたのか否かわからないが、品種は”普通の”だそう。

詳しい栽培方法まではわからないが、いくつかのポイントとしては、地中深くに堆肥を入れ、水をほぼ与えない。脇芽は一部残して木を茂らせるのと同時に根を深く張らせる。必然というか株間は1m。受粉は自然まかせとのこと。水を殆どやらないということと、火山灰土で水はけがいいこともあってか、水由来の病気は殆ど出ないそうだ。

それにしてもこの木を見ていると、トマトって熱帯の生き物だなぁとあらためて思う。ものすごい生命力です!
       森町『政田農園』ジャングル栽培トマト 森町『政田農園』直売所
わずかに実っていた実を2つ頂戴した。大玉トマトだと思うが小ぶり。種が少ないので酸味もない。食べてみると・・・う~ん、やっぱり桃だ! 後で知ったがトマトの学名「リコペルシコン・エスクレンタム」は”食べられるオオカミの桃”の意味だそうだ。すると「モモみたい」というつちの発想もそう突飛なものではない?

さて、ジャングルハウスから直売所へ戻ってくるとお客様でにぎわっていた。これも後で聞いたのだが『政田農園』は近隣では有名なのだそう。
       森町『政田農園』在来ニンニク 森町『政田農園』韓国ズッキーニ
あらためて直売所を見ると、先程釣りアジと共に頂いた在来ニンニクや、韓国ズッキーニなどユニークなものがいっぱい。野菜の入れ物になっているザルや木彫りの皿など、雰囲気もいい。さらに丁寧につけられたPOPの文句が面白い。中には「甘さは期待できません。」など正直なコメントも!

これから10月には在来種のねばりの強力な山芋は登場する予定。また行かなければ!


『政田農園』

茅部郡森町赤井川409-2
TEL 01374-5-2166
※『ちゃっぷ林館』のすぐ近く

2013.08.21 | | Comments(2) | Trackback(0) | 出張報告!

コメント

目を開かされます

モモみたいなジャングル栽培トマトに、露地栽培・自家採種の及部きゅうり…。
トマトの品種は「普通」とのこと。

うーむ…
常日頃それぞれの野菜について、
「キュウリはだいたいこんな感じの色・味・かたちをしていて、トマトの栽培法はこういうふうで…」
と思いこんでいたこと、
それがまさに「思いこみ」に過ぎないのだと、つくづく瞠目させられる記事でした。

野菜の生命力ってほんと、すごいんですね…!!

また次に訪れた時には、どんな驚きに出会えるのかな?
楽しみですね♪

2013-08-21 水 22:55:19 | URL | さざぴ #3cfJX5.E [ 編集]

さざぴさま

お久しぶりで~す!

ホント、今普通に食べている野菜も時代とともに変化を重ねて来ているんですよね。
もちろん、人間の好みの味に・・・

それにしても各農家さんは独自の栽培を工夫されていて、毎回驚きの発見があって面白いです。

また森町に行ったら出かけてみます!

2013-08-22 木 15:53:04 | URL | つちばく #- [ 編集]

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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