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ピットさん、戸塚さんとの再会

話は前後します。
「地域づくりシンポジウム2013」
8月2日(金)「地域づくりシンポジウム2013」にて、ジャン・ロベール・ピットさん、そして奥様の戸塚真弓さんのご講演をほぼ3年半ぶりに聞くことができた。前回は「オホーツク地方自然公園構想国際シンポジウム2010」。光陰矢のごとし!

ピット氏はソルボンヌ大学総長を退任され、現在はフランス地理学会会長を務められている。地理学のご専門とはいえ、食文化に造詣が深く、今回のテーマも「北海道の食と農村を活かすテロワールの提案」。”美味しい”話題が満載だった。



いくつか印象に残っている内容としては、最初にスライドで登場したマクドナルドのグローバリゼーション戦略について。

マクドナルドの味は世界中、どんな人にも受け入れられる、いわゆる”食べやすい味”。”食べやすい味”ということは、脳に刺激がない味、従って”考えなくなる”ということ。確かにバーガーには色んな食材が重ねられているけれど、いちいちトマトが甘いねとか、この玉葱の辛味が効いてるんだよね~なんて考えることなく、いつものマックバーガの味だとしか思わない。そこには安心感はあるけれど、想像力も判断力も働いていない。

またフランスのユニークな「地方自然公園」の制度は、自然の概念に、その中での人の営みも含み、公園内で産出される農産物をも保護しているということ。またユネスコが世界で7か所世界遺産登録しているワイン用ブドウ畑の景観は、産地の振興が目的であること。

フランスの「味の景勝地」と言われる、食とそれを生み出す景観が一体となった観光、食ブランド戦略も、大戦後の疲弊した農村が生き残りをかけて切り拓いた道であったこと、などなど・・・

ピット氏はテロワールの成立要件として3つを挙げられた。1つはクオリティーの高い生産物、2つめはその生産物が土地を反映したホンモノであること、3つめはそれをいかに売って行くか、プロモーション戦略があること。そしてテロワールの証は「目をつぶってもそれがどこで作られたかわかる」と言う。う~ん、これはハードルが高い!

そしてピット氏のメッセージは、TPPを好機と捉え、テロワールを武器に国際競争に積極的に臨むべきというものだった。

ピット氏講演の後は、4人のパネリストを交えてのディスカッションだったが、『NPO法人 日本自治ACADEMY』理事長の谷一之氏から紹介された下川町「森林未来都市モデル」には開眼させられた。

これは森林経営を軸に、循環型持続可能な街づくりを目指すもので、すでにエネルギー自給により削減された経費を保育費や給食費、医療費などに還元したり、モデル事業による雇用の創出で、若者の地域おこし協力隊員が9人も入ってきたりと成果を挙げつつあるそうだ。

さらにこのモデル事業は先を、そして世界を見据えており、「森林未来都市モデル」自体をアジアの小規模山村へパッケージ移出することを目指している。お話を聞いて、何となく自分の中で漠然としていた「自治」の概念が見えてきたように感じた。

同じくパネリスト、『一般社団法人 オホーツク・テロワール』大黒宏氏の示唆も印象深かった。

ピット氏が講演の中でテロワールの代表格、ロックフォールチーズ誕生の逸話を紹介。切り立った岩場で牛も飼えない土地で、羊飼いがパンとチーズを雨宿りの洞窟に置き忘れたのがきっかけと言い伝えられているそうだ。大黒氏はこれを聞いて、羊しか飼えない不毛の地で、カビの生えたものでも食べなければならない逆境が、かえって強みになると提言。

確かに北海道農業の未来は明るいとは言えない環境にある。しかし、大黒氏の示唆のように、そしてピット氏が大戦後に復活したフランス農村の紹介に込めたメッセージのように、不利を力に換えるチャンスが今なのかも知れない。


ところでピット氏の講演中も、パネルディスカッション中も、ずっと壇上にあって慎ましく発言されなかった戸塚真弓さんから、最後にずしっと重みのある言葉を頂いた。

「地域づくりシンポジウム2013」ピット氏、戸塚さん、中井先生「北海道で何を頂いてもどれも美味しい。でも、もう1度(フランスから)飛んで行って食べたいと思うものはない。」

・・・と言う一言。そして控え目に、でもきっぱりと、しっとりとしたロートーンヴォイスで「たった1つでいいから、そういうものを作って欲しいというのが私の願いです。」というメッセージも頂いた。う~ん、これも厳しい~、でも嬉しい言葉である。

さてその戸塚真弓さんの執筆活動だが、今年中に1冊書かなければならない(?)そう。来年秋出版予定だそうだ。そして今度のテーマは「ワイン」! これは楽しみ~!!!(飲めないのに・・・)

ゆっくりお話しする時間はなかったけれど、ワイン好きのピット氏、戸塚さんに北海道で一番新しいワイナリー(?)『農楽蔵』のワインをお土産にお渡しし、フランス視察旅行でルームメイトだった『中井景観デザイン研究所』中井和子先生と一緒に記念撮影。

戸塚さん、やっぱり素敵です!

2013.08.08 | | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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