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八戸『オステリア デル ボルゴ』

八戸へやってきたのには理由がある。地元のイタリアンレストラン『オステリア デル ボルゴ』を訪れるためである。

実は東日本大震災の後、復興支援を行うこの店に1口の支援金を提供したのである。オーナーシェフの滝沢英哲氏は震災直後から、出荷先を失った食材を生産者から購入し、被災地で料理を提供する「食事会」活動を開始、昨年のクリスマスにも県外被災地に食事を届けたそうだ。

この活動を知ったきっかけが何だか・・・はっきり覚えていないが、実はかねてから六戸町の『大西ハーブ園』(残念ながら現在一般公開していない・・・)を訪れたいと思っており、そのハーブを使っている店として目に留まったのだと思う。

支援の仕組みは5000円の支援金のうち半分の2500円分を滝沢シェフが被災地の「食事会」で使用する食材費に充て、残りの2500円分で、支援者がいつの日か店を訪れた際にランチを味わえるというもの。いずれ訪ねたい土地であったし、ささやかでも復興支援になればと思い賛同したのである。

かくして震災から2年を経た5月24日(金)、『オステリア デル ボルゴ』でランチを頂いた。

店は「えっ、こんなところに~?」と思うような、私語も謹んでしまうほどの閑静な住宅街。結局この界隈で人には遭遇しなかった。突如ポツンと民家を改装した可愛らしい門構えを発見。なんとなく恐る恐る扉を開けると、店の中もひっそり、ひんやりとした空気に包まれている。

完全予約制なので、この日のランチは我々のみで貸切状態の模様。と、突然厨房からワイルドヘアのシェフが現れた。

「この度は震災についてのご支援ありがとうございました。」という言葉とともに、さっそくランチがスタート。最初の一皿、「前菜の盛合わせ」には時間がかかると予め断りがあった。シェフ1人で調理、サービスともこなされているのだから無理もないと思っていたが、現物を目の前にすると、それもその筈と納得。
       八戸『オステリア デル ボルゴ』前菜盛り合わせ 八戸『オステリア デル ボルゴ』自家製フォカッチャ


帆立の香草焼き、ボタンエビと自家製パンチェッタ、鴨の自家製ハム・赤ワインとバルサミコソース、たらの芽のバチコ入りフリット、スズキのカルパッチョ、奥入瀬豚の自家製ハムと生ハム・ポーチドエッグ添え、鴨ミンチ肉のパン粉揚げ、そして『大西ハーブ園』のサラダ・・・

多分これで全部だと思う。1つ1つがそれで一皿になるほど手をかけて調理されていて、これは驚きの前菜だ。そりゃぁ~時間かかるでしょ。

鴨ミンチ肉のパン粉揚げは、一度加熱した鴨肉をほぐしてから団子にしており、パン粉も自家製パンを焼いて細かく砕いた自家製だ。ぎっしり凝縮された鴨肉の味わいと、パン粉の控え目な食感と風味がベストバランス。

たらの芽のフリットにも細かな仕掛けが・・・。通称”ばちこ”または”くちこ”と呼ばれる、干したナマコの卵巣が細かく刻まれアクセントになっている。どうやらこの”ばちこ”も自家製のよう!

何よりつちが感動したのは自家製ハムの面々。生ハムのねっとり感ととろけるパンチェッタの触感は未だ忘れられず。さらに鴨ハムはジビエのような熟成感がある。飼育の鴨だが、シェフは鴨の首肉を使った詰め物を作るため、完全放血しない特別な絞め方をリクエストしているそうだ。そのため特有の風味が付くのだと言う。

フォカッチャも自家製。大ぶりにカットしたものをカリッと表面を焼き上げていて、これがまた美味しい。
       八戸『オステリア デル ボルゴ』冷たいフェデリーニ 八戸『オステリア デル ボルゴ』苺のシャーベット
さて前菜一皿ですでに完結したかのようだったが、やはりパスタは必要だろう。登場したのは意外にも冷製パスタ。しかも”キュウリ”である!

シェフのFacebookによると「冷たいフェデリーニ、胡瓜のヴェルッタータとミニトマト、モッツッアレッラ ディ ブッファラ、ルッコラセルヴァーティカ」という呪文のような記載になっている。

何しろ主役はキュウリで、水と魚醤(自家製!)を加えてミキサーで回しソースにするそうだ。あの水分過多で痩せっぽちでストイックなイメージのキュウリが、ヴェルッタータ(ビロード)の名に相応しい、まったりとした魅惑のソースに大変身。ミニトマトの甘さよりも、ルッコラセルヴァーティカの香りよりも、モッツッアレッラ ディ ブッファラの旨みよりも、君の存在感は勝っているよ。

デザートは、この一皿にいくつの苺が使われているのだろうかと思うほどの苺づくし。鼻から抜ける息にも苺の香りを感じる。ものすごく癒される。願わくば、もっと食べたい!

この日の八戸はとても寒く、最初は薄ら寒さを感じていた我々だが、最後には熱狂の渦の内にいた。これだけ熱のこもった料理を出していただけるとは、本当に感激である。

今回つちが賛同した支援活動については、勘違いされて色々な不利益を被ったという滝沢シェフだが、頻度は少なくなったものの現在も支援活動を続けているそうだ。その中には被災地に新たな食産業を作り、人材を育てるプロジェクト構想があるとか。その情熱は恐らく料理と同じ位ひたむきなものだと思う。


オステリア デル ボルゴ

青森県八戸市大字尻内町字直田5-7
TEL 0178-27-2210

11:30~14:30(LO 13:30)
18:30~22:30(LO 21:00)
完全予約制・水曜定休
※現在ランチは3000円~。支援者には3000円のランチが提供される

2013.06.03 | | Comments(0) | Trackback(0) | 出張報告!

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Author:つちばく
札幌市在住でなぜか「江別」好き。友達は殆ど江別、そして農家・・・

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